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祈りと医学, さい帯血バンク, 講演

一国の良心として

6月30日 愛知県豊橋市 小西マタニティクリニックにて
7月5日 愛知県豊田市 鈴木病院にて
中部さい帯血バンクさんの教育訓練があり、後半部の講演を担当させて頂きました。


日本赤十字社 近畿さい帯血バンクさんとのご縁で、2013年~去年で近畿各地にある全ての、さい帯血採取病院で講演をさせて頂き、そして今年は、中部さい帯血バンクさんからの依頼を受けまして、中部エリア(主に名古屋付近)での講演がスタートしました。

前半は、中部さい帯血バンク 松本加代子先生の専門的なお話があり(さい帯血採取データ比較や医療的処置についてなど)、その後、さい帯血移植を受け命を繋げてもらった「患者の家族」としてのお話を中心にさせて頂いています。

大変お忙しい現場にいらっしゃるドクター、ナースの皆さまの貴重なお時間を頂戴して、「救われた命」側の想い・声・感謝の気持ちを直接、「命を救う」側の現場へ届ける機会を頂けていること、大変有り難く、嬉しく、そして使命感というものを強く感じております。

講演の後、よくお聞きする感想として

「さい帯血を採取した後、それがどのように活かされているのかが今まで分からず、実感がなかった」

「お話を聞いて、採取を1パックでも増やし、必要としている患者さんの命に繋がってほしいと強く思った」

「さい帯血採取に携わっていることの尊さと誇りを持てるようになった」

「お話して下さった、その思いにお応えできるように頑張っていきたい、またこの思いが今後の活動の推進力となると思う」

とってもとっても有り難いお言葉のシャワーに、毎回胸がいっぱいです。

お話する内容については、決してお涙ちょうだいを求めてはいません。
一人でも多くの方の、前向きに前へ進むことへの一歩に繋がっていってほしい、生きていくことの勇気に繋がっていってほしい、それが何よりの願いです。

講演の内容の中で、毎回必ずお伝えしたい言葉は何点か決まっているのですが、その中から1つ、今回は紹介させて下さい。(故 巽良道君が、さい帯血移植により、命が輝いていた時に書いたレポートからの抜粋文章になります)

『祈り、思いがあってこそすべては実現されるといっても過言ではないと僕は思う。

いい想いが世界を平和にし、幸せへと導いてくれるのではないだろうか。

念ずれば花ひらく、思いは実現する。逆にいうと、思わなければ始まらない。例えばなにかが実現したとする。それが実現する過程には絶対に実現させようとする思いがあったはずだ。そして実現させるために努力をし、想った。つまり、“できる”“できない”ではなくて“やる”か“やらないか”だと僕は思う。

今日も僕は生きている。今を生きることが未来を創造していくと信じる。

「一国の良心」の一人として…。』

「祈り」と「医学」
治療・治癒力の根本には、治療する側とされる側の、「救いたい」という強い思いと、「お願い・・生きて!死なないで!」「お願い助けて」という心が裂けるような祈りが存在します。

そこに祈り・思いがないとしたら、それは医療の限界を意味すると思います。

世界中で、目を覆いたくなるような悲惨な出来事が多発する近年、命の尊さ・平和とは何か、私たち一人一人に何が出来るのかが問われています。

マザーテレサの言葉にも「愛・信頼・文化・芸術・平和の反対は‘‘無関心‘‘である」とあるように、日本で起こっていないからといって、目をそらしてはいけない事は山ほどあると思います。

いい想いを一人一人が持ち、一人一人の意識が変わっていくことで、必ず周りの人も、社会も、日本も、世界も、いい方向へ変わっていくのではないでしょうか。
「救う命」と「救われる命」は、医療現場だけでなく、日々の日常の中にこそあって、日々の祈りの積み重ねこそが、命を繋ぎ思いを実現していくのでないでしょうか。

みんなが、ヒーローとして産まれてくる。
さい帯血も、その1つ。

そして、今、何が出来るのか。何をやるべきなのか・・
さい帯血の内容から少し離れてしまったかもしれませんが、心を痛める連日のニュースを思い、いろんな想いが重なりました。

さい帯血を含む、骨髄移植や臓器移植など、様々な現場で溢れる必死の家族の思いや祈りに対しても、「自分には起こっていないから」と無関心にならないでほしい、そう強く思います。

次回の講演は、7月26日 名古屋市 星ヶ丘マタニティー病院にて行われます。

水面に広がる輪のように、静かに、でも確実に、心・人・命が繋がっていくことを、ただただ願っています。

この活動も、平和な世界のために、何かしら繋がっていくことと信じています。

想いを力に。

Anju

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