GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

守りから攻めへ

櫻本坊が大切にする想いの1つ
「自己満足ではなく、他者満足で生きる」

これは決して「自分を犠牲にして他者に尽くす」という意味ではありません。

無難のため・敵を作らないために、周りに合わせるのが正義という自己犠牲は、誰のためにもならず、優しさではありません。

「自分を含めた」社会 日常が幸せになるための選択をすること。

おかしい、と思うことに異議を唱えていく勇気と信念を失わないこと。

それが、自分だけの利益や誰かへの忖度ではなく、他者と社会のより良い発展のために闘う価値のあるものなら、なおさら。

大切な想いを守り抜き、目標や夢の実現のために…守りに徹する時間から、守るために積極的に攻める時間への突入を、ひしひしと感じています。
〜今月の床の間より

Anju
早朝5時の吉野山

変化を、進化(真価)に

変化を、進化(真価)に

さまざまな意識・システム・関係性の変革が求められる世界の動きのなか、真に価値のあるものとは?という問いに対する答えも、大きく変わってきました。

植物の真の価値は、咲く花の美しさや実の大きさ…よりも、見えない土の下の根っこにこそある

根っこの強さと深さが、花と実を左右します。
そして、たとえ地上で花や実を刈り取られても、根っこさえあれば、また、何度でも咲ける。

いいところだけ持っていく人、人の言葉やアイディアを取っていく人、が悲しかや世の中には沢山いますが、自分が育んできた根っこの「想い」や「誇り」「自信」は、奪われません

目に見える物の価値こそ正義、という時代は終わりました。

真に価値あるのは、変化を柔軟に受け入れ、確実に進化していくために蓄える、想いの力の強さではないでしょうか。

Anju

……
8年ほど前に、ご縁あって大和当帰の苗を頂き、境内で大切に育ててまいりました。

根は漢方薬にも使用され、葉はお茶や食すこともでき、櫻本坊でも様々な形で、修行の折に取り入れています。

今夏もその生命力を分けてくれています。

大峯山の魅力発信⑥

大峯山シリーズ

この世での「死と再生」を体験する修行が行われる、大峯山 裏行場。

その中でも、絶壁であり難関のひとつである「平等岩」-
みな等しく同じ苦労や恐怖と闘いながら行われる修行のひとつ。
*写真 左絶壁側の岩肌をぐるりとまわります

全ての肩書きや年齢などを離れ、皆が尊い生命を生きていることを見つめます。

(山上参籠所 坊守撮影)
大峯山の夕焼けと飛行機雲…

大峯山の魅力発信⑤

大峯山シリーズ
金曜日は、天川村洞川から、大峯山上線場(荷物の積み下ろし場)へ、空中ケーブルを使って荷物の運搬をします。

この際、各参籠所の荷物があってもなくても、皆が一緒に協力して、それぞれの参籠所へ運び合います。

大峯山寺 ならびに大峯山護持院(5ヶ寺)は、運命共同体です。
*参籠所から線場へ向かう道
(山上参籠所 坊守撮影)

Anju

大峯山の魅力発信④

大峯山シリーズ

“一滴の水も天地の恵み
一粒の米も労苦の賜物
濃淡多少は問うところにあらず
慎みて食の功徳を念ぜん
いただきます” (食前の言葉)

得度式・奥駈修行・聖地巡礼…修行の折に、必ず全員が読む言葉です。

自分には、目の前の食事を頂くに値するほどの正しい振る舞いや、思いやりを実行してきただろうか。
いかに多くの方達の手と手前、苦労があって、自分はこの食事を頂けるのか。

今一度、自分に問いかける時間。
感謝や反省を意識する時間。

食事は、お腹を満たすためだけの行為ではなく、「薬」です。「心」です。

そして「毒」にもなりえる、生きる行いを修める中で、食べることは、非常に重要な行為です。

好きなものを好きな時に好きなだけ食べれる、この飽食の時代、あらためて、目の前の食事の重みと有難さを知る。

オイシイ、と決めるのは、味や場所や値段ではなく…全て、自身の日頃の行いの振り返りと、携わる人たちへの感謝の向け方次第です

(山上参籠所 坊守撮影)
*参籠所キッチンと、とある日の昼食準備

Anju