櫻本坊からのメッセージ

万葉の時代、役行者68年の生涯は今だから着目したい“自然人”の生き方があります。これは膨大な経本や数知れない戒律に縛られるものではなく、ごく純朴に自然の中で真理を求められるものでした。
役行者への“あこがれ”にも似た懐古の念は“…ともにある”という幸福感を増幅させ、人間的また超人的(宇宙的)である、実にその絶妙なバランスが我々の心をとらえて止まぬところでもあります。

「神童」から「宇宙の皇子」へ…仏法を学び 古来の神々の道も極められ…大峰山上ヶ岳においては金剛蔵王大権現を祈りだされた…まさに現代へのメッセージ(真理の宝)を記されていると言えるのでしょう。

まさしくその時、櫻本坊は、何ものにもとらわれることなくすべてに開かれた道場、一人一人が幅広い精神性に目覚め共に磨き合い成長できる空間として、天武天皇により神仏習合の修験道場として開創されました。

大自然に身を投じ大宇宙へと回帰・融合するところから始まる、あらゆる生命(魂)を尊び自然の恵みの中で生かされていることに感謝する素朴で純粋な想いから生まれた修験の道。
それは何千年何万年も繰り返されてきた『創造・維持・破壊』の輪の中で、自身の魂の浄化と活性を導き、社会に活かしていく道と言えましょう。
本来すべての魂は平和で愛に満ちたものです。
私(魂)と神(至高なる魂)との繋がりを想い出すことで自身の心と体の調和を崇高に保ち、そしてそこから生まれる素晴らしい’徳性の力’を社会に奉仕還元することは意義深いものです。
人として生を受けた者の義務といっても過言ではありません。
‘奉仕’とは何も見返りを求めない無償の愛の実践です。
この世における性別・年齢・職業・地位・名誉などを離れ、ひとりの人間としてすべてを尊び敬う謙虚な行いです。
それは私だけではなく世界を変革するほどの力の基となります。
私たちは幸せになる為に、誰かに幸福をもたらす為にこの世に生を受けたことを認識しましょう。

櫻本坊道場では夏の大峰修行をはじめ各地の聖地を巡礼し、本来の大自然の調和の中に還ります。
大護摩供やいろいろな法要神事を通し、世界の平和とすべての生命の幸福を心から祈ります。
また瞑想や瀧行・写経などの浄行を修し、心身を純化し正しく内観し、生きた智慧を学び、ともに分かち合います。
一人一人の魂が輝くステージに昇華され、人格と自己を実現する「場」がこの道場です。

「懺悔懺悔六根清浄」(さんげさんげろっこんしょうじょう)
お互いを通して磨き高めあう場となれば幸甚です。

合掌