役行者坐像

  • 吉野町指定文化財
  • 鎌倉時代 13世紀
  • 木造

長頭巾(ときん)に内衣、法衣、鑑袈裟(かんげさ)・裙(くん)を着けて結跏趺坐(けっかふざ)されています。
彩色が施され、両眉は外側に長く垂れ、口を閉じ、口・顎髭を長くのばし、玉眼の両眼を見開いておられます。
両眉は外側に長く垂れ、目をやや窪ませ、頬にも皺が刻まれ老相とされていますが、表情には生気が漲り、全体的にしっかりとした骨格が表されています。

針葉樹の寄木造りで、自在に彫られた衣文は自然に流れ、温厚な表情ともども古様を残し安定感に富んだお姿です。

本来、最初に大峯山上で祀られた役行者像は、このように口髭・あご髭を蓄えた老相で温和な坐像であったと考えられます。

合掌

ご宝号
南無神変大菩薩(役行者にすべておまかせし帰依いたします)
ご真言
オンギャクギャクエンノウバソクアランキャソワカ