肌に感じる風、そして太陽の光は、秋を感じるようになりました。
田んぼの稲の背の高さやゴールドへの色の変化、夕陽の色と周りの雲、夜空の透き通り感、虫の声…様々な場面で、夏の終わりの近づきを知らせてくれています。
体の細胞レベルでは、季節のチェンジを本能的に感じ取っていて、自然と欲する食物や飲物も変化していることを実感します。
どんな場所にいても、このような自然との繋がりの中で感じ取れる素直な感覚というものを、いつまでも忘れずにいたいな、としみじみ感じるこの頃です^^
夏を過ぎると、秋の聖天大祭、天武天皇祭へ繋がっていきますが、今日は、聖天さんについて少し触れようかな、と思います!
今年始めに、当山の聖天堂の前に、新しく絵馬が仲間入りし、良縁をお祈りする、1つの目に見えた形での繋がりというものが出来ました。
風がふいた時、カラカラ…と絵馬と絵馬が当たり音が静かに響く境内。
神仏と私達人間にとって、こういった風や音というものも、言葉ではない繋がりではないのかな。
結婚や恋愛のみならず、家族 友人 仲間 仕事 学校 地域 社会 自然 神仏…全ての繋がり、絆の中での、必要とし必要とされる素晴らしいご縁をお祈りします。
また因縁や悪縁というのも、断ち切れるように、乗り越えていくため自身が強くなれるように、支え守って下さるよう、お祈りする場。
ご縁は繋ぐだけでなく、お互いにとってベストな形での関わり方や距離というものの、バランスではないのかな、とも感じます。
聖天堂には絵馬の他にも、聖天護摩木、他お守2体(聖天 巾着守&十一面観音 身代わり守)があります。
巾着守は、完全な手作りのお守となっていて、中に入れる水晶、巾着の布地や縫い糸、紐や台紙、使用する針や工具に至るまで、聖天堂でご祈願してから、1から作らせてもらっています。
以前、天狗さんのお守紹介の時にも触れたことですが、こういった何気ないお守1つにしても、神仏のお力をお借りして守って頂く、という感謝の気持ちを第一に持って、これらを持たれる方の幸せに繋がっていきますよう、そのためにも場の空気を清らかに保つ、人間としての出来る限りの努力は怠らないよう心がけています。
さて
今までの記事の中で、繰り返しお伝えてしてきた当山の「変化」の中で、一番大きく変わろうとしているのが、聖天大祭ではないでしょうか。
今年から、聖天大祭の法要の内容や時間帯など、当山の歴史の中でも、大きな変化の年となります。
聖天さんは、本来完全秘仏であり、浴油秘法供は本来導師のみが行うということ、本来のあるべきお姿、本来の方法で、聖天さんをお祀りする必要があると強く感じたからです。
今まで当山で行われていた形での、夜中の浴油秘法供は、決して「ナイト ミュージアム」ではありません。
非常に、非常に厳粛なはずの法要が、時代の流れの中で違う形へと変わってしまっていると感じずにはいられない現状がありました。
人間の都合ではなく、神仏が本来求められている形で、キチンと法要をさせて頂きたい。
人を喜ばせるため、というのが1番の目的ではなく、根本には神仏が喜ばれる(求められる)形&姿勢&心持ちで、まず第一に神仏と向き合うということ。
日々の法要、祭礼の行事の大小に関わらず、1つ1つ心をこめてするのは当然ですが、その中でも、聖天大祭は、特に非常に、非常に厳粛な法要でありました。
そして、それは、これからも変わりません。
聖天さんの側に必ずいらっしゃる、十一面観音さんを、本年度より、御前立ちとしてご開帳させて頂くことになりました。
10月1日 午後1時より、聖天尊 本地仏 秘仏 十一面観世音菩薩 特別ご開帳法要
夜中の浴油秘法供はございません。ご注意下さい
文面でのお知らせ、ホームページ&フェイスブックでも随時更新しておりますが、毎年ご参拝の方にお伝え頂ければ幸いです。
原点に帰り、初心に戻り、良い方向へと必ず向かう、この「変化」が、多くの方の幸せへと繋がる道しるべとなりますように。
Anju