講演

出迎え見送ること 見送り出迎えること

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出迎え見送ること、見送り出迎えること。

今週末は、得度受戒会が執り行われていました。

心新たに生まれ変わり、神仏へ、十の約束(十善戒)を守る誓いをたてる、大変重く荘厳な儀式です。

「十善戒」とは、シンプルな約束事ばかりです。
しかし、最も「容易く簡単」と思えるような誓いは、最も難しい試練となる。

初心や謙虚さは、努力しなければ怠けてしまう、そんな弱さを持つのが、私たち人間。

何をするかしないか、何を言うか言わないか、それが、日常や社会、周りの方たちが穏やかになれる選択かどうか。

選ぶのは、いつも“私”の心-

人間である以上、選択を間違うこともあります。
道がズレる日もあります。
全ての「十善戒(約束)」を守れない日もあるでしょう。

それは「間違い」でも「悪」でもありません。
人間らしい人間、であるということにすぎないのだから。

大事なことは、そこで自身で気づいて、道を修正して、次に活かすために努力する。

可能な限り約束を心得る努力を、誓うことはできる。

その努力を、保つか、否や。

この心構えと選択の積み重ねが、日常の尊い「祈り」であり、人への「思いやり」と結ばれていくと信じています。

……
神仏の「道 」と「教え」に出会い、その世界へと「渡り」歩ませて頂く「機会を得る」、そして人の模範となる心構えと言動への心がけを誓うことが「得度」。

じっくりとお時間をかけて、心を整えて来られる方がほとんどの、得度受戒会。

「おかえりなさい」「ただいま」「また」「お久しぶりです」
出迎える時、お見送りする時。見送る時、お出迎えする時。
この言葉を伝え合えることの尊さを、毎回心に刻みます。

今回も、無事受戒されました皆さまの、晴れやかで素晴らしい笑顔に、心から幸せな気持ちを頂きました✨
おめでとうございます✨

ラジオ番組「山寺おしょうのラジオ法話」に出演させて頂きました

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昨日、4月28日(月)の回でしたが、ならどっとFM ラジオ番組「山寺おしょうのラジオ法話」に、出演させて頂きました。

あたたかいご縁に、深く感謝申し上げます✨

……
💠ならどっとFM様公式facebookページよりお写真はお借りしています。

第4月曜日15:00‬〜生放送!‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬
「山寺おしょうのラジオ法話」
(提供:パワーシステム、(有)植田商運)
【パーソナリティー】
大師山寺 大塚知明 住職
聞き手 yomiっこ編集長 朝廣佳子さん
【ゲスト】
吉野山 櫻本坊 ザイレ法雲
山伏芸人 西手楽明 様

💠YouTube「大師山寺 山寺おしょうの良縁の寺」
@daishisanji
https://www.youtube.com/@daishisanji

祈る姿は無防備

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神仏の前で静かに手を合わせる時、その姿と時間は、無防備になります。

手を合わせる時間は、その人にとって最も大切な人やものが、フィルターなしに頭に浮かびあがる時間であり、最も悩んでいる事に対して想いを巡らす時間であり、そして、最も人間らしい感情が湧き出る時間であるからです。

いつもより少し多めに泣けてきたり、笑ったり、怒ったり。
込み上げてくる様々な感情も、無防備だからこそ。

あの人に面と向かって言えなかった、「ありがとう」や「ごめんね」を言える時間。
怒りや苦しみを与えてくるあの人に、「なんで?」「どうして?」「もしかしたら、自分も似ている所があるのかな?」と問いかける時間。
自分の過去の反省や後悔に、「今だからこそ…」「これからは…」と新たな決意やケジメをつける時間。

いずれにせよ、祈る姿は、とことん正直で、素朴で、純粋で、無防備です。

大切な人やものを想う、祈る時間が与えてくれる強さは、人生の中の優先順位を明確にしてくれる。

自分にとって大事なものが分かっていて、大事にしたい(している)存在がいる…そこがブレなければ、前向きに生きる力は、間違いなく人生に添い続けてくれる。

「お寺を守る」ことは、建物や仏像、境内の維持管理が全てではありません。

安心して、自らの表も裏も曝け出し、大切な想いを率直にシェアできる…無防備になれる場所に集って下さる、ご縁ある皆様の貴重な時間と、そして心を守るのが、「お寺を守る」最も大切な勤めであると、日々実感いたします。