Posts published on 4月 2017

タタズマイ

ボーダーレス, ことのは つづり, 縁の下の力持ち, 祈り, 季節, 行事, 想い
境内の八重桜が満開を迎えました。
お堂周りを歩いていた時に、ふわっと鼻をくすぐる八重桜の香り。
満月が近づく中、より一層香りは強くなってきています。
境内にある銀木犀にも言えることなのですが、花びらに鼻をくっつけても、香りはあまり感じず、ふとした時に遠くからフワッと香ってくる花の香りに、自然の優しさを感じます。
忘れた頃に「あ、ずっと寄り添ってくれてたんだな」と気付く、花の香り。
こういった香りも、私達に寄り添い、祈りに寄り添っている。
私達も、こんな風に人に寄り添える存在でありたいです。
4月7日から始まりました「天武天皇ご念持仏 釈迦如来坐像」特別ご開帳は、昨日17日に無事結願を迎えることができました。
多くの方のご参拝と新たなご縁に感謝申し上げると共に、ご開帳期間中に出仕して下さった、縁の下の力持ちの皆さまへ深く感謝申し上げます。

また4月8日は、お釈迦様の誕生日をお祝いする花まつりが執り行われ、ただたんに「お釈迦様の誕生日を祝う」ことだけでなく、私たち1人1人全ての命を祝福する日、とあらたに意識を強く持って頂けたのではないでしょうか。

すべての命がかけがえなく、すべての人生が尊い。
この命を命がけで生きている日々全てこそ、祈りそのものであり、自分へ人への愛であり、そして感謝と恩返しであるのだと思います。

また4月8日は「SAKURA」についてのプロジェクトとご縁があり、天武天皇 夢見の桜・花まつり法要・そして吉野山の桜を撮影&取材のため、フランスからクルーを迎えることができました。

「祈り」「命」「人生」の観点から見る桜と、桜がもつ浄化力と純粋性。

何でも、目に見える-visual-が目立つ世界ですが、心を震わせる目に見えない-invisible-なインナービューティーの真髄として、吉野山の桜にスポットライトがあたりました。

3か月近くに及ぶ、メールと国際電話による事前打ち合わせの中で、私たち自身も、あらためて「桜」への想い、また日本人のスピリットのルーツに気づかされ、大変貴重な時間をシェアできました。

365日中の360日を準備期間とし、咲くために育む命の時間も美しく、蕾、桜花爛漫、そしてヒラリと散っていくその姿に、人は人生を重ねます。

桜は人生のシンボルであり、生きていく中でREMINDERとしてその姿を見せてくれていること。

人生は想像しているよりもずっと短く、そして息を飲むほど美しくて、命あるからこそ、この命を守りしっかり生きていく使命が私たちにはあります。

その命の時間を、4月8日という特別な日に、SAKURAを通して、国境や言葉や宗教を超えて共有できたこと、まさに「星の王子さま」の言葉達を1つ1つ辿るような想いをシェアできたこと、大変幸せに感じました。

桜だけでなく、植物も自然も、当たり前のように季節を循環し命を育んでいるようで、そこに意識や想いを向けないと、共に寄り添い合わないと、枯れてしまうものであると強く思います。

「天武天皇 夢見の桜」がまさにその象徴ではないでしょうか。
心の向けどころ
意識の向けどころ
結局全ては心があってこそ
想いがあってこそ
当たり前に見えること
当たり前に思っていることに
辿り着くまでの道のりを忘れない
この道を歩み出した時の
初めの第一歩を忘れない
道を歩む心持ち
その心の軸さえ忘れなければ

 

祈りに光が満ちていく

光に祈りが

満ちていく

Anju

星の王子さま達とサクラ達

ボーダーレス, 祈り, 季節, 行事, 想い, インターナショナル

We had French cosmetic company and film making crews with us on 8th April for the project of Sakura.
Spending such precious time with them for the project remind us of this beautiful said from Le Petit Prince;

“On ne voit bien qu’avec le cœur. L’essentiel est invisible pour les yeux.”

SAKURA is all about the beauty of LIFE, we shall appreciate them with eyes and more with heart:D

昨日4月8日、花まつりを無事執り行なうことができ、多くの縁の下の力持ちの皆様のご協力と、ご参拝ご参列下さった皆様に感謝申し上げます

また、この特別な日に、フランスから撮影クルーを迎え、”SAKURA”がテーマのプロジェクトに関われたこと
“SAKURA”の持つ浄化力や、「命」「人生」「祈り」をシンボルとする観点から見る”SAKURA”

人生は息をのむほど美しい
そして短くもある

だからこそ一瞬一瞬が宝物で
きちんと向き合うことで命は生きる

今日して明日変わることはなく、日々生き想いを重ねることで、気付いたら「ここに繋がってたんだな」と思う日がある

“SAKURA”も365日中の360日は準備期間で、咲くために育む命の時間も美しく、蕾・桜花爛漫・そしてヒラリと散っていく姿に人は人生を重ねます

目で愛でる”SAKURA”以上の、心で感じる”SAKURA”を伝えてくれる吉野山の桜が、世界中の人の想いと繋がっていくきっかけとなれば幸いです

吉野山の桜守さん達の協力もあり、植樹と取材も叶いました

皆さんのご協力に感謝致します

Anju

サークル オブ ライフ -意識が繋がるその先に-

ことのは つづり, 祈り, 季節, 行事, 想い, 植物&食物, 聖地

One single cherry tree which cannot miss when it comes to know the origin of Sakuramotobou.
The direct translation in English of this signatured Sakura is called “dreaming cherry tree of Emperor Tenmu”.

Sakura is a symbol of “life”, the “life passing by”, we look up and find ourselves in falling petals; we are all flower buds, we all bloom no matter what comes in our season of lifetime:)



天武天皇が夢で見た1本の桜から、全てが始まった当山。
その桜は、飛鳥時代より、歴代住職または携わる人々の手により、命を繋ぎ、今に継承されています。

樹齢80年の現「夢見の桜」が、今年もその命をほころび始めました。

去年、現「夢見の桜」の親である老木は、その隣ですくすく育つ孫桜の成長を見届けるように、その命を譲り、枯れ枝を分け、幕をおろしました。

見事なまでのCircle of lifeを見せられ、桜と共に歩み繋げらてきた当山の歴史を強く感じるのが、春という季節です。
桜・植物は、自然に咲き、茂り、種子をつけ、季節を循環していますが、当然の営みであるようで、そこに人の想いがないと意識を向けないと、枯れてしまうものでもあると私は強く思います。

陰陽師の安倍晴明の庭にも、数多くの植物(花の精)があり、全てに晴明の意識が働いていたと云います。

夢見の桜も、長い長い歴史の中で、人々の想いと意識が途絶えることなく働いてきた、祈りの木。
色んな出来事を共に乗り越え見守り続けてくれている桜。どんな事があっても、春になれば必ず咲いて人生を魅せてくれる姿。

桜へ向ける想いがあるように、人に、自然に、そして神仏へ向ける心がある。

本日4月7日〜17日まで、当山の宝聚堂にて、天武天皇ご念持仏 釈迦如来坐像(飛鳥白鳳時代・重文)が特別ご開帳されます。

天武天皇が見つけられた桜、そして釈迦如来に祈られた想い。
その想いは、きっと今を生きる私たちと同じように、彼の人生の軸となった、光へと繋がるのではないでしょうか

Anju