Posts published on 3月 2020

「心」から追い出すということ

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「心」から追い出すということ

桃の節句である3月3日-
中国の陰陽道から、奇数が重なる日は「強い陰」をなすことから、災いを避けるために、禊をし お供物をし、邪気払いをする日とも言われます。
さて、桃には魔除け 邪気払い力が強く備わっています。

古事記で、日本という国を産んだ国造りの神の夫婦、伊邪那美命と伊邪那岐命の神話内に、その力が書かれています。

…亡き妻の伊邪那美命を連れ戻すために、黄泉の国へ行った伊邪那岐命。
しかし変わり果てた妻の姿に驚き逃げる夫に怒った妻は、黄泉の国の使者(魔物)に夫を追わせます。
伊邪那岐命は、この世と死者の国の境目まで逃げ、その境界線にあった桃の樹になる実を3つ投げ、魔物を黄泉の国へと追い払いました。
その後、伊邪那岐命は、黄泉の国の穢れを祓うために禊をされ…その禊により、最も尊い3柱 天照大御神・月読命・須佐之男命が御生まれになりました…

なぜ、清めることが、これほどまでに重要なのか。
「祓詞: 祓え給え清め給え」「六根清浄」…言葉や唱え方・作法が違うだけで、心身を清めることが全ての基本です。

清ければ清いほど、心に想う願いは全て成就する
身近なところから、まずは六根:
目で見る目の前の風景
鼻で嗅ぐもの
口から発する言葉
耳に聞こえてくる言葉
身に触れるもの
意識の持ち方
…を見つめ直してみる。

それが心地良いものか不愉快なものかは、選択できる時もあれば、選択できない時もありますが、不快でネガティブなものであっても、心には入れないように、心の中で「鬼退治(邪気祓い)」を意識してみる

最も身近な魔物や穢れは、案外…自分自身が心の中で作り出してしまっている…ことが多いのではないでしょうか

Anju

*当山では「魔除けの香り」として「桃の香油」のご用意もございます

いっぽん。

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いっぽん。
「道」と名のつく教えの根底にあるもの…それは「清めと祈り」

茶道・香道・華道・書道・剣道・柔道…そこには、決して技術だけでない、「他者を敬い想いやる心」を育てるスピリットが軸にあります。

「礼儀作法」がかならずあります。

それは、神道 仏道 修験道も全く同じ
また、人が生きる道(人生)にも言えること

それぞれの役割を示す、肩書(職業)や服装(装束)がある。
しかし、結局は「人間」という部分で見つめ直した時に、果たしてその人の後ろ姿は、社会で共に生きる人として尊敬できる背中かどうか。

自分の後ろ姿は、はたして人として、恥ずかしくない生き方をしているだろうか。

互いを敬い想いやる言動=礼儀作法

その「当たり前を当たり前にする」心構えに怠慢にならないために、まずは自分自身の心と言霊・行動を清めることが、「修行」の核ではないでしょうか。

Anju
*写真は漢字の「一(いち)」
たった一本、真っ直ぐな一線を引くことが、複雑な模様を描くよりも、難しい。
一切誤魔化せない、その人の人柄 心 生き方が最も表れる、最もシンプルな、いっぽんの線。
櫻本坊は、その一本の道(軸)をブレさせない「心の向かうところ」を明かにし、お伝えする場でもあります。