大峰山

地中地中へ伸びるものこそ

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今夏8/31〜9/1に予定しておりました得度受戒会は、同週に発生していた台風の影響で延期となっていました。

あれから3ヶ月ー
受ける側も、受け入れる側も、心構えを更に育てる貴重な時間を頂き、初霜雪降る今週末、1泊2日で無事に執り行われています。

手を伸ばせば届く「尊い教え」は、日常生活から切り離した、もしくは、かけ離れたものではなく、目の前の日常生活・社会生活・人生そのものが全て鏡となります。

「修行」「修行じゃない」ではなく、生き方なんだ、ということに、今一度気づく。

なんらかのゴールに至る手段でもなく、何回やって結果がでる、ものでもなく…「尊い教え」を知識で完結せず、知恵として実現していくための、生き方の糧とする。

この心構えと選択の積み重ねが、日常の尊い「祈り」であり、人への「思いやり」と結ばれていくと信じています。

……
心新たに生まれ変わり、神仏へ、十の約束(十善戒)を守る誓いをたてる、大変重く荘厳な儀式「得度」。

神仏の「道 」と「教え」に出会い、その世界へと「渡り」歩ませて頂く「機会を得る」、そして人の模範となる心構えと言動への心がけを誓うことが「得度」。

松明は変わらず燃え続ける

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11月28日(木) 兵庫県 甲南大学にて、非常勤講師として「死生学」の講義 「日本の死生観」を、担当させて頂きました。

年々、「死生学」への受講人数が増えているそうで、今年も沢山の生徒さん達とのご縁に恵まれました。

神道や仏教にそもそも興味がない、修験道・山伏という言葉を聞くのは試験勉強以来、普段お寺に行くことも、お坊さんに出会う機会も滅多にない、という若い方が多いなか、本講義を通して「もっと知りたいと興味が湧いた」「柔軟性と親しみを感じた」「腑に落ちた」と非常に前向きに捉えて下さること。

とても嬉しかった、頂いた感想文の中には…

「幸せは、人に分けると減って、自分が損するだけ、ずっとそう思っていた。でも、ひとつの松明から何千人が火をとっても、松明は変わらず燃え続ける、というお話を聞いて、考え方の大きな変化と、今後の人生の幸せについて、深く考え直せた。」

「当たり前だと思っていた、挨拶や感謝の気持ちを、今まで以上にしっかり声に出して伝えていきたい。気持ちを表現することは、決して恥ずかしいことじゃないと勇気をもらった。」

「登る山の高さで、修行の良し悪しが決まるのではないこと。何をどこでするか、ではなく、どんな思いで、いかにその思いを信じるか、の重要性に感心した。自分たちも、ここで実現可能なことがある、と希望がわいた。」

「自分の欲や煩悩をなくすため、自分だけのために修行してると思っていたが、他者や社会の安らぎを願うのが修験道の始まりと知り、とても美しい精神性だと思った。」

…お互いの姿は見えなくても、何をやっているか分からなくても、世界のどこかで、誰かが誰かを想い、人を想い、社会を想い、どこかで必ず、全ての生命は繋がっていることに気づく。

想いにこたえていく、形として目に見えなくても、その先に結ばれる心を、信じてー

講義は、来週も続きます✨