「言霊の幸はふ国」
先月3月25日、今上天皇は橿原神宮 神武天皇陵にて退位のご報告をされた後、飛鳥 天武・持統天皇陵へもご報告へ詣でられました。そして今月は、伊勢の神宮へご報告へ。
「言霊の幸はふ国」
先月3月25日、今上天皇は橿原神宮 神武天皇陵にて退位のご報告をされた後、飛鳥 天武・持統天皇陵へもご報告へ詣でられました。そして今月は、伊勢の神宮へご報告へ。
改元記念・世界平和祈念 特設夜会(野点)を振り返って -写真-
天がすべてのタイミングを合わせて下さったように、天武天皇 夢見の桜が満開を迎えた3月30日・31日の2日間。
家内安全祈願そして全ての母への感謝が込められた役行者母公と、女性加護の御利益で親しまれる聖観世音菩薩さまが鎮座されます大講堂。桜で賑わう吉野山の中でも、知る人ぞ知る…もっと言うと皆さん「誰にも言いたくない!秘密にしておきたい!」と、とっておきの隠れスポットとして人気を誇る大講堂の瞑想ルーム。生命の書、静寂の中で聞こえてくる鳥のさえずりと、圧巻の桜の景色。そして何より、温泉に入っているような温かい雰囲気に包まれるこの大講堂で、3月下旬~4月初旬まで、裏千家教授ご指導のもと、お茶席が開かれました。
茶道(ちゃどう)も、祈りと清めの儀式であり、すべてへの敬意と思いやりが込められた、素晴らしい「道」であることを、再確認させて頂けた、大変貴重な時間でした。日本って素晴らしい、日本人として生きていることへの感謝がこみ上げる学び多き日々。
特設夜会(野点)は19時から始まりました。
夢見の桜のライトアップで、なんともいえない幻想的で荘厳な雰囲気に包まれる夜。
裏千家教授によるお点前。
茶道の作法は、神道の祭式に似ているところも多く「全てに意味があること」「人が見ていない所でも作法を怠らないこと」「結界の向こうの無塵の世界」「神様がおられる茶室」多くの心構えの共通点を、あらためて実感いたしました。
天武天皇 夢見の桜への献茶式がまず斎行されました。
不思議なことに、献茶の直前に、1分ほど雨がサァーッとふり、参加者全員で夢見の桜へ手を合わせるときには止んだ雨。
全ての天の計らいに、言葉を失いました。
全ての「道(どう)」に通づる想いの共通点は「そこに宿る精神(スピリット)への敬意と祈り」「清め」そして「他者への思いやり」
新元号「令和」が発表された日に、こうして茶道の先生方、そしてお茶席のために携われた多くの関係者の皆様と共に、あらたな時代への志と、原点の大切さを確認しあえたことに、ふかく、深く感謝申し上げます。
Anju
お釈迦様のシンボルである蓮の花。
「泥沼に咲く蓮の花のように生きる」ことの意味を改めて考えます。
人は多くを人から学びます。
愛も別れも、喜びも苦しみも。思いやりも憎しみも、生きる意味も死ぬ覚悟も。
ブッダやイエスキリストにも言えることですが、彼らは様々な苦行も経験し、時には迫害を受けながらも、穏やかに等しくひたむきに、人間社会の中で、全ての人の心に寄り添われました。
聖と俗。
人里離れて、荒行をすることだけが、修行ではありません。
「里(さと)の行」といって、人間であるいじょうは、人間として社会の中で、人と人の間で揉まれながら、生きることの大変さと大切さ。
様々な感情を味わい尽くし、時には理不尽なこと矛盾だらけの中で、歯を食いしばって耐えねばならない日々もある。
色んな愛の形を知り、他者の痛みを知ることができる。そして人間としての厚みと幅を広げていき、人生の豊かさが耕される。
純粋さや正直さを貫くことの難しい世の中で、それでも、揺るぎない信念を持って真っ直ぐな心で、自分と他者に接する優しさと勇敢さ。
どうすれば、綺麗に純粋に生きれるのか-
人の幸せを心から祈れる器を育てるのは、やはり人と人の間で揉まれてこそ、ではないでしょうか。
様々な経験から味わう全ての感情が、私たちの心の蓮の花を美しく咲かす原動力となる。
月や星が明るく見えるのは、夜の闇があるからです。
見えない場所に、太陽があるからです。
たった一人で生きている人はいません。
共生(ともいき)共存している、生かされ生かし合っている全ての命✨
みんな、美しいイノチ✨
泥沼は尊い-