守ることと、誓うこと
今週末は、得度受戒会が執り行われています。
心新たに生まれ変わり、神仏へ、十の約束(十善戒)を守る誓いをたてる、大変重く荘厳な儀式です。
「十善戒」とは、シンプルな約束事ばかりです。
しかし、最も「容易く簡単」と思えるような誓いは、時に最も難しい試練となる。
初心や謙虚さは、努力しなければ怠けてしまう、そんな弱さを持つのが、私たち人間。
何をするかしないか、何を言うか言わないか、それが、「自分を含む」日常や社会が穏やかになる選択かどうか。
選ぶのは、いつも“私”の心-
人間である以上、選択を間違うこともあります。
「これをしたんだから、あれをもらって当然」「こんなけやってるから、自分は偉い」などという「菩薩行」から道をはずれてしまったり、全ての「十善戒(約束)」を守れない日もあるでしょう。
そこで自身で気づいて、道を修正して、次に活かすために努力する。
可能な限り約束を心得る努力を、誓うことはできる。
その努力を、保つか、否や。
この心構えと選択の積み重ねが、日常の尊い「祈り」であり、人への「思いやり」と結ばれていくと信じています。
……
神仏の「道 」と「教え」に出会い、その世界へと「渡り」歩ませて頂く「機会を得る」、そして人の模範となる心構えと言動への心がけを誓うことが「得度」。