GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

白のダウンジャケット

かなりの雪が夜中降り、境内のお地蔵さん達も、真っ白のダウンジャケットを着用している様子に❄️

週末も引き続き冷え込む予報です。
皆様も何卒暖かくしてお過ごしください✨

マトリックスのような

雪が降る様子をじっと見ていると、一瞬、すべてがスローモーションに見え、時間が止まったような感覚になります❄️

吉野山も、もう暫く寒さが続きそうですが、桜にとったら、このラストスパートの冷え込みが、咲くスイッチとなります🌸

今年の春は、新しい取り組みも開始予定です。

「楽しい」と感じることは、決して「楽する」ことでも、「楽なこと」でもないのが、真理。

銀世界が溶けた後に出会える、あたたかい日差しと花々の華やかさを想像しながら…着々と進む、様々な準備を楽しむ冬のお寺の日常✨

講演会ご案内

講演会ご案内✨

<<京さろん ~お坊さんCafe~>>
お寺を身近に感じるお坊さんのトークイベント!
素朴な疑問や裏話など、コーヒー片手に気軽に楽しみましょう。

🔸開催日: 2025年5月17日(土)

🔸時間: 14時15分開場 / 14時半開始
(第一部:僧侶によるお話
第二部:質疑応答など僧侶とのトークタイム)
/ 17時 終了予定

🔸場所: ヒルトン・ガーデン・イン 京都四条烏丸 1階 Together&Co.

🔸テーマ:「山という鏡~入峯修行における自然とこころの統合~」

修験道は、密教・神道・道教などの思想と、日本古来の山岳信仰が融合して生まれました。
「迷いを去り、穢れ(けがれ)を除く」という意味の「抖擻行(とそうぎょう)」を行う修験道は山での修行に重点を置き、その修行者を特に「山伏」と呼びます。 今回は、山に入り修行するなかで体験する「こころの変化」などについて、修験道を裏付ける仏教の論理や、特に「仏教の心理学」と称される唯識(*)の観点から、自身の体験をふまえてお話しします。

*唯識(ゆいしき)
大乗仏教の三大思想の一つで、「あらゆるものごとは、ただ(唯)自己の心(識)の現れにすぎない」との教え。

🔸講師: 櫻本坊 教学執事 ザイレ 法雲

🔸料金:
<トークイベントのみ> 1名様 4,000円
<ランチ付きプラン> 1名様 7,000円
<各プラン共通>コーヒー&紅茶 フリーフロー(お菓子つき)

※税金・サービス料込
※文化財や伝統芸能を後世に守り伝えていくため、参加費の一部を講師の所属先へ寄付します

お申し込み方法・詳細は「京さろん ~お坊さんCafe~」で検索✨
https://hiltongardeninn-kyoto.hiltonjapan.co.jp/plans/restaurants/event/together-and-co-2305

伝統を背負う

形のない教えを伝える、形のある教え。

当寺院にて80年以上、大護摩法要にて使用しておりました、法具「板笈(いたおい)※」は、金襴新調張り直し・朱赤紐と蓮雀(ショルダーストラップ)新調結び直しのため、昨夏より専門業者に預けていました。

先週、無事すべての修理を終え、お寺に戻ってまいりました✨

※板笈:古来、山伏が山中で修行する折に、念持佛・法具・仏具・閼伽水を入れる水筒など、修行に必要な道具一式を入れて運んでいた、今で言うリュックサックのようなもの。現代では、山伏の歴史を知る貴重な法具として大切にされ、大護摩の行列や問答作法の折に実際に背負い、山伏の象徴として使用される。

櫻本坊では、「花まつり大祭(4/8)」ならびに「吉野聖天大祭(10/1)」にて行われる大護摩供法要で、必ず使用しています。

近年、法衣や法具という特殊なものづくり、また修理に関して、技術者や職人さまが激減しています。
この度の板笈の修理も、「もう今後は、直せる人はいません」と…厳しい現実を目の当たりにしました。

これからも永きにわたり、受け継がれし修験道の文化を未来へ繋ぐことへの情熱の深さは、言うまでもありません。
同様に、先人たちの教え…更にはその伝統を生かす職人さま達の想いと、貴重な技術の集大成を、私たちもしっかりと背負い伝えていくことの責任を、ずっしりと感じた次第です。

この度、修理を引き受けて下さいました、林勘 法衣法具専門店様、ならびに携わって下さいました職人皆さまに、心からの感謝と尊敬の念を申し上げます。
ありがとうございました。

写真は、ビフォー&アフター✨

覚えるな、考えろ。

本日 午前7時、当寺院中庭に坐わす高倉稲荷明神社にて、例祭を斎行いたしました。

祭礼中にご神饌が凍ってしまうほど、吉野山も冷え込んでおりますが、胸いっぱいに吸い込む冷たい空気に、心身を清めて頂く朝の醍醐味✨❄️

当社には、山(自然)そのものをご神体とする、奥深き心あたたかい山の神が鎮座されます。
山に入る者(仕事・修行)を守り、我々の心の最も弱い所に潜む「魔」を祓って下さいます。

またこちらの鳥居で結界を護り、様々な魔厄病災を祓って下さる眷属は、古来からの信仰が残る真っ白な日本狼達で、起死回生へ導く役を担うと伝えられています。

いつも、もののけ姫に出てくるオオカミ達を思い出し、何ひとつごまかしの効かない世界で生きることの意味を、日々考えさせられます。

神仏の前、自然の中では、私たち人間が装う嘘も見栄も偽りも、何一つ通用しません。
同じく、お互い人同士でも、いずれ馬脚は現わになるのが、世の常。

「覚えるな、考えろ」
マニュアル通り・計画通り…にいかないことが圧倒的に多いのが、人間関係で、人生だから✨

起きることを「想定内!」と素直に受け入れる視野の広さと、開き直り力、そして、考えることの楽しさ!に気付いていく。

覚えるな、考えろ。
与えられた同じ時間を、前向きに捉え転換していくユーモアと、実行に移していける真面目さを持つ、全ての方の味方となる言霊です✨