櫻本坊の境内では、季節ごとに沢山の植物が顔を見せてくれます。
最近では、中庭の鈴蘭が咲き始めました!
20年前までは、夢見の桜の周りを囲むように大量に咲いていたそうなのですが、いつの間にか咲かなくなり、ここ数年中庭に移動し(笑)咲き始めた鈴蘭たち。
館内を歩いていると、ふわっと、とっても良い香りがして、思わずクンクン^^笑
風にのって運ばれてくる、あまりにも素敵な香り。
空気が澄んでいるからこそ、この微かな香りも察知できるんやなあ〜
とあらためて幸せを感じます。
香りの心身への効果ってバカにできなくて。
植物療法の学校で、嗅覚について学んでいるとき、そのメカニズムにすごく納得しました。
色んな種類の精油を香る(使用する)機会がありますが、精油が大好きな私でも、やっぱり1番良いな!と思えるのは、生の植物の香り。
その季節にしか香ることができない香木や草や花の香りを愛でることが、何より心の平和と幸福感を満たしてくれます。
そこに生命のエネルギーが溢れているからだと思います。
人間の生命もそう、命あるものは美しい。
心地よく感じる香りや、落ち着く香りは、もちろん人によって様々ですが、寺社仏閣を包む香りというものにも、全て繋がりと意味があるのだ、と再確認できました。
古来、祈りが医療であり治療であると考えられていた時代、そこには祈りだけでなく、お香の香りや、蝋燭や炎の光、言霊を含め、薬草や食養でのお手当も共にあったのは事実です。僧侶が看病として実践していたアーユルヴェーダが代表的ですね。
当山の境内、また周りの自然の中は、今まで気づかなかったけれど、実は薬草・ハーブの宝庫。
(実際に採れた薬草達!ローズマリー・スギナ・ネトル・セージ・ペパーミント・ヨモギ・メリッサ)
(こちらの大和橘は、自然にあったものではないのですが、ご縁で今年の初めに植えられ仲間入りしました。身体に良いのはもちろん、場の浄化にも良いのだそう)
浄化のハーブも多いので、こういった植物や自然によっても、神仏は守られてきたんだろうな〜と、自然と神仏の共存の歴史や、自然に手を合わせる精神をもつ私たち日本人の心を思いました。
空にも木にも川にも石にも土にも・・全てに神様は宿っていて。
櫻本坊を包んでくれる環境の一つの理想の姿・形として、これからも自然と共に時間が流れるような、例え小さな一輪の花でさえも、訪れる人の心を癒せるような・・そんな自然界・地球・宇宙からの愛が溢れる場所でありたいです。
ここ数年、当山の流れに変化が沢山ありました。
(現在も進行中です^^)
その変化は、違和感や反抗や葛藤や否定や拒絶ではなく、むしろ本当のありのままの姿に戻るような、軸をたてなおし更に深く根を張って行くような、心の自由に導かれるような。
修験道だから、こうあらなければならない。
今までこうだったから、これからもこうでなければいけない。
そんなことありません。
伝統や教えは守ることだけではなくて。
もっと大事なのは伝えていくこと。繋げていくこと。
「一般の者はダメですか?」
「行者さんしかダメですか?」
そんなことありません。
伝授の内容によって受講条件(得度)がある場合を除いて、全ての方にオープンな場所であります。
これからの大きな課題としては、堂内・館内全てをバリアフリー&エコフレンドリーへと近づけるよう努めていきます。
大切なのは、あらゆる繋がりの中に、祈り・愛・感謝・希望・信じる気持ちで満ちているか。
こうあらなければならない、ことなんてないし、絶対もない。
それは、陰陽の考え方を通して、腑に落ちた事実です。
女性は陰性で、男性は陽性?
日本を作った神様は女性で、女性は太陽だから!陽性でもあるよ!
こんな風に、絶対はなくて、全ては球体みたいにいろーんな面を持っていて。それぞれが存在するから、お互いが活きて。
だから、こうあらなければいけない『未来』なんてのも、ありません。
心は自由だから。
何のために今生きているのか
それだけは それさえ忘れずに
あとは一本筋通していくことが大切なんだと思います
なかなか目には見えるものでもなく、すぐに形になるものではありませんが、自然は、私達の想いに答えててくれているように感じる日々です。
青い鳥が境内で毎日のように歌ってくれていて、フクロウも入ってきてくれて、ツバメが巣を作ったり、あんなに小さいてんとう虫なはずなのに、結構な頻度で境内の至る所で見かけたり。
そして、これもまた幸せのシンボルである鈴蘭が、数年前よりも増えてきていること。
何ともないことかもしれませんが、こういった平和で幸せに満ちた場所に、もっともっと近づいていきますように!
本物を提供できる場所
沢山の人の幸せが叶う場所
良縁に満ちた場所
心身のケアができる場所
背中をそっと押してくれる場所
どうすれば幸せになれるのかは、これもまた十人十色ですが、今の地点で私が思うには、まずは自然を愛することなんじゃないかな。
自然を愛することは、生命を愛すること、自分を愛すること、人生を愛すること、家族を愛すること、そして人を愛することに繋がっていくと、私が個人的に体感し、特別に何かあったわけじゃないけど、真っ先に幸せを感じれる毎日になり、自然という原点に戻りました。
太陽の光と暖かさに感謝する心
光は希望そのものだから
暖かさは幸福そのものだから
大地の上に立てる尊さに感謝する心
田畑に育つ食物は生命そのものだから
踏みしめる一歩の支えそのものだから
海川雨の水の循環の時間に感謝する心
全ての命へ送られる贈物そのものだから
私達の母なる存在そのものだから
これからも、自然に手を合わせる心をずっとずっと忘れずに
祈りと感謝の心がずっとずっと繋がっていきますように
当たり前こそ奇跡
日常の何気ないところに
真実は沢山あるから^^
今日も、明日も、明後日も、たっくさんの人の幸せが叶う日々でありますように・・・!
by anju