創始者が開いた道を開拓し続けること
櫻本坊は、明治の神仏分離令・修験道廃止令の大きな傷跡を癒しながら、現在令和の御世も、復興の真っ只中にあります。
その復興の1柱が、本日14時より斎行致します、天武天皇例大祭-
かつて本堂にお祀りされていた初代「天武天皇ご神像」・神事に関する寺伝書は全て行方不明に。時代の荒波がおさまる頃には、その被害は目も当てられないほど混沌としたものでした。
現在、本堂に御坐します「天武天皇ご神像」は、岡倉天心デッサンによる(東博所蔵)、フェノロサの調査記録に基づいて、平成の御代に復興させて頂き今に至ります。
何かを復興していくことには、すざましい根気と努力と、そして情熱、想いが必要です。
失われた多くの情報 資料 次第書がない状態から、様々な方面の専門家の方々・ご縁ある神社関係者の先生方にご教授して頂きながら、天武天皇例大祭は、今年で14年目を迎えることができました。
不易流行の精神で、1300年という 歴史の重みを継承していくことの責任と使命-
自身が生きていない100年先の未来へ、何を残し伝えていきたいかを考えて、「今」行動することは、無意味なことだと言う方もいます。
でも、唯一、伝わっていくのは、想いです。
現に、全てを失った状態から、想いは確実に結ばれ、今こうして天武天皇例大祭は、1歩また1歩と復興の道を歩ませて頂いております。
祈りの光柱は決して失われない-
櫻本坊に携わらせて頂ける中で、私たち全員の想いの原点は 間違いなく、天武天皇の「千年先を見据えて“今”できることを」「本質を途絶えさせない」精神を引き継いでいるのだと、確信しております。
*天武天皇例大祭のためにはられた堂幕の様子✨