本年度の奥駈修行の様子をご紹介✨
道中、靡(なびき)といわれる各箇所で、碑伝(ひで)というお札を納め、修行者全員で勤行をしていきますー
その靡(なびき)のほとんどには、形として目に見える「祠」や「お社」「仏像」がありません。
「何もない」ところに手を合わせる。
何かと対立関係にあるのではなく、何かと向き合っているのではなく、大自然の「中」で唱えられる勤行。
自我や意識の境界線が薄くなり、拝んでいる自分という存在が、山の中に溶けるような、不思議な感覚に陥る、とよく伺います。
残るのは「読経」ー
空間の中に浮かぶ「声」と「言葉」ー
歩いている時、各々の目的・経験など、みなバラバラななか、修行者の結集や一体感、同じ方向へ想いを向けさせる、靡(なびき)の存在と、勤行の真意に触れる体験。
Photo by Banri