GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

インターナショナルな修験実習

3月14日〜16日の3日間を通して、ドイツ人の方と住職の勉強会がありました。

lecture
日本語と英語を交えての、修験道の勉強と質疑応答、座禅・勤行・滝行の実習、そして笙の窟(しょうのいわや)へのお参りなど、非常に内容の濃い3日間でした。

滝行
お昼に頂く薬膳・精進料理に関しても、ただお腹を満たすためだけに食べるのではなく、食物や植物の生命エネルギーを頂くことへの感謝の気持ち、どう心身への作用があるのかも説明が入りながら、日々・日常の生活の中にこそある気付きや先人の教えというものを体感されたのではないでしょうか?

精進料理
桜本坊は、神仏習合・修験道 道場ですが、何も滝を浴び、お経を唱え、山に入るような荒行だけが修行ではありません。

毎日の日常生活を大切に丁寧に生きる、ということを基礎と考え、自己と向き合う内観を重ね、他者と多様性を尊重し、共に向上を目指すことを第一と考えています。

言葉・人種・文化などの違いをこえて「祈る」心を共鳴できる機会があることに、嬉しく思います!

近年、当坊でも、外国の方からのお問い合わせや、修行体験のお申し込み、また、修験道の精神を教えてほしい、と大きなバックパックを背負って海外から飛び込んで来られる方も増加してきました。

祈ることは世界共通。
桜本坊も、世界へ向けて門をオープンした場所であり続けます。

by anju

高倉稲荷大明神〜生きる底力は田んぼから〜

すぐそこには春、そしてすぐに田植えの季節がやってきますね。
お米は、私たち日本人の生命の源!
いろんな漢字にも「田」や「米」が入っていることからも、私達と自然界との繋がりを感じます。(例えば丹田!氣!)

五穀豊穣を祈る、高倉稲荷大明神の祭禮がありました。
神式でお清めをし、祝詞をあげ、そしてご祈願の護摩を焚きました。

高倉さん
高倉さん護摩
年中を通して、様々な法要・神事が執り行われていますが、行事の大小、または参拝の方の人数の多少に関わらず、一つ一つの行事を大切にしています。

上記にもチラッと書きましたが…
ただ立つ姿勢一つをとっても、丹田にグッと力を入れる。
健康な身体作りにしても、良い氣が巡っていることが血や水の循環にも繋がってくる。(氣血水)

そこで、やはり食べる物や食べ方や食べる気持ち、というものが根本にあって、それにより私達の体・そして心の状態は作られていることからも(You are what you eat)お米を食べることの大切さや、お米を育む大地のエネルギー、そして何よりお米を作って下さる農家さんへの感謝の気持ちで満たされます。

「一滴の水も天地の恵み
一粒の米も労苦の賜物
濃淡多少は問うところにあらず」

仏教の食事の作法で、食前にあげる言葉で、こういった文章があります。

普段、当たり前だと考えてしまいがちなことですが、あらためて
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
の手を合わせる意味を感じました。

皆さんにとっても、今日、目の前にある食事が、大切な人達と笑顔で美味しく食べる、幸せな時間と空間でありますように…^^

by anju