GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

チョイスがある、ことの幸せ。

「奥駈(おくがけ)」という単語が毎日行き交う、張り詰めた緊張感が続く、ここ数週間。

修験抖擻(とそう)最高なる練行といわれる『奥駈修行』入峰が、明後日となりました。

毎年この時期になると「もうすぐ奥駈ですね。気をつけて行ってきてくださいね」と、あたたかいお言葉を沢山頂きます。

また「行中のお弁当やおにぎりに」「修行前後の食事に」と、手作りの梅干しや新鮮なお野菜を、毎年この時期に送って下さる方もいらっしゃいます。

公に出ないところで、様々な形で修行に「携わる」同行(どうぎょう)の存在が、沢山寄り添って下さっています。

世界の至る所では、戦争の真っ只中であり、国内では、災害や震災からの復興を目指す渦中にある時、あえて「修行」ができることの、幸せ。

チョイスがある、ことの幸せ。

そのチョイスを、理解し、背中を見送り、帰りを待ってくれる、家族や職場がある、ことの幸せ。

お互いの顔が見えないところで、誰かが「修行が滞りなくすすむように」と、見返りなく支えてくれている、ことの幸せ。

これらの協力は、決して「あって当たり前」ではありません。

1人で「する」修行はたくさんありますが、たった1人で「できる」修行はほとんどない。

その真実を知り実感できる心得が深まるほど、初心・謙虚さ・感謝の言動が、修行者の姿勢や生き方全てに反映されていきます。

「人として」の軸となる心得を忘れず、託されたいろんな人の深い祈りを、全ての一歩に刻みながら登拝する、奥駈修行。

修行者の皆さまが、今年も全員無事に、怪我なく事故なく満行し、輝かしい笑顔で帰って来られますように。

参加者皆さま、何卒体調を調えて、ご帰山・ご来山ください。心よりお待ち申し上げます✨

着々と進む、奥駈の受け入れ態勢。
大講堂は、修行者の入宿道場となります。

霧雨の中で見える景色

大峰山 入峰修行(登拝)を満行し、里に帰山する行者講で賑わう日曜日ー

一気に梅雨の湿気が流れ込む時節となりました。
これから暫くの間、足元にいつも以上に充分お気をつけて、ご登拝ください✨

講演会ご案内

講演会ご案内
✨京さろん ~お坊さんCafe~ @ヒルトン・ガーデン・イン 京都四条烏丸✨

○日時:
2024年12月21日(土) 14:30〜17:00

○トーク内容:
「山という鏡~入峯修行における自然とこころの統合~」

講師: 櫻本坊 教学執事 ザイレ法雲

修験道は、密教・神道・道教などの思想と、日本古来の山岳信仰が融合して生まれました。
「迷いを去り、穢れ(けがれ)を除く」という意味の「抖擻行(とそうぎょう)」を行う修験道は山での修行に重点を置き、その修行者を特に「山伏」と呼びます。 今回は、山に入り修行するなかで体験する「こころの変化」などについて、修験道を裏付ける仏教の論理や、特に「仏教の心理学」と称される唯識(*)の観点から、ご自身の体験をふまえてお話しいただきます。

お申し込み方法・詳細は↓
https://hiltongardeninn-kyoto.hiltonjapan.co.jp/plans/restaurants/event/together-and-co-2305

高倉稲荷明神社 鳥居建替 御奉賛のお願い

高倉稲荷明神社 鳥居建替 御奉賛のお願い

当院の歴史の中でも最も古くから祀られている、高倉稲荷明神社 鳥居の建替が必要です。

高倉明神社は、山(自然)そのものをご神体とする山の神と、眷属である日本オオカミを祀る社で、山に入る者(修行・仕事)を護り、魔厄病災を祓い起死回生へ導くお力の強さで厚く信仰をあつめています。

長年、鳥居自体の老朽化が深刻でしたが、柱(地中部分&地上向かって特に右側根本)の腐敗による柱の空洞化が明らかに見てとれるようになり、倒壊する恐れが急激に高まりました。

建替費用50万円を目標に、一日も早い鳥居建替実現のため、皆さまのご理解ご支援を何卒お願い申し上げます。