GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

あなたにとって “HOME” とは

あなたにとって “HOME” とは

「来山(らいざん)」よりも、「帰山(きざん)」という言葉を、我々はよく使います。

場所(家・思い入れのある所・故郷)
人(家族・恋人・師匠・親友)
記憶(思い出)
言葉(約束・スローガン・夢)
感覚(ハグ・懐かしい匂い・音楽)
など…さまざまな形で、“HOME” と呼べる存在があります。

「ただいま」「帰ってきました」とご帰山されるお姿に、「おかえりなさい」とお迎えすることの、社寺としての役割に、あらためて気付かされます。

いつでも、どこにいても、どんなに(距離・時間)離れていても、神仏と繋がっている黄金の糸がある。

各々の日常・社会・家庭で、その糸柱を太くし、輝き磨き続けるために…今日を前向きに生きるチカラを起こす、皆さまにとって、そんな“HOME” でありたいと、微力ではありますが願ってやみません。
……
近年では、お寺への入門を得度受戒会という形で結縁される方が増えています。
得度受戒会で学んだ心構えを、見えない所で共に実行してくださる姿こそ、道を学ぶ者が決して忘れてはいけない姿勢です

人が見ていなくても、天(神仏)は観ていて知っている。そして、自分自身が知っている。
自己との対話は、神仏との会話でもあります。

真の奉仕とは、このような沈黙の部分にこそ、最も光が射し込むように思います。

写真は、大講堂お清めのご奉仕の様子
ありがとうございます
夜の光と香の瞑想時間 於 大講堂

湧出岩

大峰山山上ヶ岳 山頂に坐わす「湧出岩(ゆうしゅついわ)」ー

役行者が祈り出した、修験道ご本尊 蔵王権現が現れた岩です。
大峰山寺本堂から少し上がった場所にあります。

祈り、にできること

祈り、にできること

6月21日(火) 愛知県 平針北クリニック様にて、中部さい帯血採取施設 教育訓練内の講演を担当させて頂きました。
教育訓練では、医療従事者の皆様に、さい帯血移植によって救われる生命のお話と、1本でも多く保存数を増やすことへの情熱と貢献の意味、祈りと医療の結びをお伝えしています。

櫻本坊が大切にする想いの一つに「祈りと医療 -CAREとCURE-」の繋がりの重要性があります。

医学で身体は治せても、医学だけでは治しきれない「心」。
同時に、祈りで、折れた骨をくっつけること、怪我をなかったことにすること…は出来ません。でも、祈りは、心の支えと救い、生きる力となることはできる。

心のケア、人の心に寄り添い続ける使命の宿る祈りの現場で、日々想うこと。
お寺という場所が、いま必要な方の拠り所であってほしい。沈んでいる気持ちを引き上げる、言霊を持って帰ってもらえる…祈りのクリニックであってほしい。

櫻本坊という場を活かしながら、参拝者 祈願者 皆さまの笑顔で、毎日を満たしていきたいです。


日本赤十字社 近畿さい帯血バンク様とのご縁から始まり、各病院(産科 婦人科 小児科)で、医療従事者の皆様に向けて行われる教育訓練 講演担当は、今年で10年目です。

*中部さい帯血バンク <さい帯血ってなに?>↓
https://www.chubu-cbb.org/entry1.html

近年、血液の病気の新薬・治療の著しい発展が話題になっています
さい帯血は、赤ちゃんとお母さんを結ぶ「臍の緒」から、出産時に採取される「祈りの血液」です。さい帯血移植は、重篤な血液疾患の治療に役立っています。

出産を控えていらっしゃる方、身近に妊婦さんがいらっしゃる方、出産時の臍帯血 提供協力によって、救われる命があります。患者の家族にとっても、繋がる夢と未来があります。

深いご理解と温かいご支援をお願い申し上げます。

ここを去るとき

その先にあるもの

吉野山から大峯山に向けての道には、代表的な4つの門があります

その2つ目の門が、金峯神社「修行門」-
ひとつひとつ、門をくぐっていくことの覚悟を知る。中途半端・いい加減・生半端な気持ちでは一線をこえるべきではない…結界をまたぐことの重みを知る。

最も重要なのは…修行門をくぐった後、その先進む道を間違わないように気をつけること。

暗闇が道を覆っても、自らを灯火として燃やし、周りを明るく照らす使命を自覚すること。

自らの心構えや歩む姿勢が、暗闇の方向へズレてしまわないように

「他人を尊重し、敬意をもって接することができないなら、ここを去れ」

2017年に、人種差別問題に対して発信された、米空軍士官学校 校長のスピーチは、修験の道にも通じます。

修行門を去らねばならぬ日が訪れないように、常に、自分がいま歩む道を、振り返る−

来た道の先に、門はまだ、存在していますか?

「日本」を伝えていくために

「日本」を伝えていくために

昨日6月18日(土)開催されました、『茶論 雪月花』、定員以上の皆様にお越し頂きまして、ありがとうございました。
何よりも、主催者 関係者皆様の多大なるご尽力に、心より御礼申し上げます。

日本人の素晴らしい智慧と、高い精神性が息づいている文化伝統を、しっかり未来へ繋げていきたい。

各方面の「道」で、それぞれ形や呼び名は違えど、伝統: 筋を伝えていく、伝えていきたい、という確たる意志と想いは同じ

大変貴重な時間となりました