Post navigation

ボーダーレス, ことのは つづり, 縁の下の力持ち, 祈り, 季節, 祭禮, 行事, 想い, 植物&食物, 聖地, 神仏, お守り, 修行, 大峰山, ことば, リトリート

イチ人間として

イチ人間として

今週末、当山では「得度受戒式」が執り行われています。心新たに生まれ変わり、神仏へ、十の約束(十善戒)を守る誓いをたてる、大変重く荘厳な儀式です。

神仏の「道 」と「教え」に出会い、その世界へと「渡り」歩ませて頂く「機会を得る」こと、そして人の模範となる心構えと言動への心がけを誓うことが「得度」。

純粋さや正直さを貫くことの難しい世の中で、それでも、揺るぎない信念を持って真っ直ぐな心で、自分と他者に接する優しさと勇敢さ。

自分が今できる100%で、生きる行いを修めていく、良い想いと 謙虚で真摯な姿勢を持ち続ける。

私たち人間は「当たり前」こそ怠けてしまいがちで、簡単でシンプルにみえる「当たり前」を「当たり前」にすることが、最も難しい。

「誰も見てないし、これでいっか」

そのような気持ちの怠慢を、自身に許してしまうことが既に「穢れ」、つまり「氣枯れ」と考えます。

こういった修行の道場では、社会での身分肩書・性別・年齢・国籍…全てを脱ぎ、皆が等しく与えられたイノチと向き合い、「イチ人間」としての本質が問われます。

全てに、その人の心構えが曝け出され、何一つごまかせない「後ろ姿」を見させて頂くことが多い現場であります。

誰も見ていない所、誰も見ていない時も、損得や見返りを考えず、怠らず行動する心構えをすりこんでいく。

この心構えの積み重ねが、日常の尊い「祈り」であり、人への「思いやり」と結ばれていくと信じています。

Anju

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*