GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

自発性を大切に

12月7日 兵庫県 甲南大学にて、非常勤講師として「死生学」の講義 「日本の死生観」を、担当させて頂きました。
様々な分野の教授 研究者 博士の方々が、それぞれの観点から捉える「死生観」-

いま、何も影響を受けていない人、は存在しません。物質的にも精神的にも、何かしら必ず皆が身をもって、一緒に経験している様々なこと。

この激動の世界で、生きていくことを受け身とせず、自発的に「生」に気付き真っ直ぐ歩んでいってほしいから。

誰かに言われたから、皆がしているから、ではなく、自分で考えて、自分の心で決断して、自分の足で志を生きてほしいから。

そして、人生のさまざまな道に迷う時、そっと寄り添ってくれる言霊や場所が欲しい時…自然や社寺という環境が、いつもそこで用意されていることを、知ってもらいたいです。

講義は来週14日も続きます

……
極めて現実的で「実践的」である修験道の世界観から、「死」をメインにお伝えするのではなく、「生」を前向きに見つめ直して頂き、「明日からではなく、今から出来ること」を考えるきっかけになれば幸いです

花の清めの力

柊(ヒイラギ)の花の香りを、どう表現すればいいのか、毎年悩みます。
トゲトゲした魔除けの葉からは想像もつかない、優美な香りを放っています。ジャスミンのようで、銀木犀のようで、そうでない。

1年を通して、様々な植物のおかげで、境内は常に清められています。

落ち葉にしかない美しさ

落ち葉にしかない美しさがある

人は、咲いている花や、色の美しい葉に心惹かれます。

そして、色褪せた花びらや、枯れていく葉の生命の輝きを見ようとしません。
私たち人間の足や車に踏まれ、変色していく落ち葉の中にも、自然の底計り知れない優しさと、温かさがある。

その葉っぱの下の土中で、冬を越すために準備する種や虫たちの、尊い生命の営みがある。

#この場所を愛しているから

Traditional と Modern の精神で

昨日、11月いっぱいご開帳致しておりました、宝聚堂(宝佛殿)の御扉を閉じさせて頂きました。
櫻本坊は、器はお寺でありますが、修験道 仏教 密教 陰陽道 そして神道…を含む1つの宗教 宗派にとらわれない縛られない、神仏習合の祈りが満ちている場所です。

祈り方 祀り方 作法 形 装束 唱える言霊は違っていても、心を向ける方向と、祈る心構えは同じ。

天武天皇が当山を建立された日から、1300余年もの時の中で、守り継がれてきた祈りと想い。

途絶えさせてはいけないこの道を、発展進化させ未来に繋げるために、足はしっかり大地に、志の実現は自分の手で、想いは宙に。

不易流行の精神で、時代の在り方に合わせながら、修正 改善しながら、変わらぬ本質を継承していく。

これからも絶えることなく「祀り」「祭り」を続けていく。
伝えていく想いがある限り、続けることに…意味がある。

Anju

“特別な事をするために特別な事をするのではない。特別な事をするために普通通りの当たり前の事をする” by イチロー選手

#この場所を愛しているから

人を救うのは、人だ

中部さい帯血バンク様が、今年で25周年を迎えられました。
その記念すべき年の式典にて、大変恐れ多いことですが、感謝状をお贈りくださいました。
中部さい帯血バンク 全採取施設での教育訓練講演が、採取推進への貢献に繋がっているとお伺いし、大変嬉しく有り難いことです。
皆様のご協力で、救われる生命があります。

いまこの瞬間も、病室で移植を待つ患者さん達がいます。その想いと患者家族の気持ちを、身をもって知っているからこそ、可能な限り今後も「祈りと医療」の軸に携わってまいる所存です。


日本赤十字社 近畿さい帯血バンク様とのご縁から始まり、各病院(産科 婦人科 小児科)で、医療従事者の皆様(と妊婦さんを含む場合有)に向けて行われる教育訓練 講演担当は、今年で10年目です。

*中部さい帯血バンク <さい帯血ってなに?>↓
https://www.chubu-cbb.org/entry1.html

近年、血液の病気の新薬・治療の著しい発展が話題になっています

さい帯血は、赤ちゃんとお母さんを結ぶ「臍の緒」から、出産時に採取される「祈りの血液」で、さい帯血移植は、重篤な血液疾患の治療に役立っています。

出産を控えていらっしゃる方、身近に妊婦さんがいらっしゃる方、出産時の臍帯血 提供協力によって、救われる命があります。患者の家族にとっても、繋がる夢と未来があります。

深いご理解と温かいご支援をお願い申し上げます。