GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

「ありがとう」のたった一言で

本日、得度式を無事斎行させて頂き、7名が菩薩行へと入られました。

皆さまのあらたな誕生日を、共にお祝いできましたこと、幸せに思います。

自らで門を叩き(入門)、目の前に開かれた道を、神仏の教えを実践し歩んでいかれる皆さまへ。

法名という新たな名前に、自分らしく、魂を吹き込んでいかれますよう、自分らしく、生命を生きていかれますよう、心からお祈り申し上げます。

与えられた命を、与えられた所で、与えられた形で、自分らしく幸せに生きること。
それも、私たちにできる、最大の社会への貢献であり恩返しのひとつではないでしょうか。

自分のありのままを受け入れる勇気を持つこと。
目の前にいる家族を愛し、仲間や友人を尊重し、人それぞれの違いを認めること。
生きている間に、どれだけ自己認知を深めれ、人を理解し愛せるか。
見返りを求めない、社会・人への貢献ができるか。
人の幸せを素直に喜べ、それが自分の幸せとして感じれるか。

「ありがとう」のたった一言が、今日を心地よさで包むことができる。許すことができる。

その「ありがとう」を、自分に、人に、惜しみなく向けていくために、今日、できることを。

櫻本坊の祈りと共に、想いを力にしていく誓いを分かち合える温かいご縁に、心より御礼申し上げます。

守ることと、誓うこと

守ることと、誓うこと

今週末は、得度受戒会が執り行われています。

心新たに生まれ変わり、神仏へ、十の約束(十善戒)を守る誓いをたてる、大変重く荘厳な儀式です。

「十善戒」とは、シンプルな約束事ばかりです。
しかし、最も「容易く簡単」と思えるような誓いは、時に最も難しい試練となる。

初心や謙虚さは、努力しなければ怠けてしまう、そんな弱さを持つのが、私たち人間。

何をするかしないか、何を言うか言わないか、それが、「自分を含む」日常や社会が穏やかになる選択かどうか。

選ぶのは、いつも“私”の心-

人間である以上、選択を間違うこともあります。
「これをしたんだから、あれをもらって当然」「こんなけやってるから、自分は偉い」などという「菩薩行」から道をはずれてしまったり、全ての「十善戒(約束)」を守れない日もあるでしょう。

そこで自身で気づいて、道を修正して、次に活かすために努力する。

可能な限り約束を心得る努力を、誓うことはできる。

その努力を、保つか、否や。

この心構えと選択の積み重ねが、日常の尊い「祈り」であり、人への「思いやり」と結ばれていくと信じています。

……
神仏の「道 」と「教え」に出会い、その世界へと「渡り」歩ませて頂く「機会を得る」、そして人の模範となる心構えと言動への心がけを誓うことが「得度」。

今日も山は、美しい

大峰山上 参籠所へ、天川村洞川から荷物を上げる金曜日✨

早朝の洞川の、2℃という寒さに気を引き締めてもらいながら、大峰山を仰ぐ清らかな1日の始まり✨

写真は、荷物を山頂へ運ぶ架線場ー

今日も山は、美しいー

般若心経を生きる

今月のイヒカ塾(5/11) 「智慧」の意 ~般若心経を生きる~をご受講下さった皆さま、ありがとうございました✨
般若心経を丁寧に読み解き、日常家庭職場に活かせる智慧へと繋げる内容で、講義後は、質疑応答や意見交換も積極的に行われました✨

身近に存在し、どこかで何となく言葉も、リズムも知っている「般若心経」ー

それは、智慧により真理(いのち)に目覚めた者となるための心の経…つまり、人がいかに幸せに生きるか、それを求め探っていくための「糸」です。

「真理とはこうだ」とハッキリ教えてくれたら、どれほど人間は楽になるでしょう。

でもそれは、自分たちで求め、目覚め、経験し、腑に落とし、得た学びや教えを、自分だけのものとせず、人に伝え思いやっていくことで初めて、いのち(真理)を生きていることになる。

余裕がなく、優しさが欠如し、心の貧困が広がる現代社会で、何に幸せを求め見出し、その生命を心豊かに全うしていきたいか。

決めるのは、決めれるのは、誰でもない、私たち自身の、心の在り方(物事の捉え方)のはずです。

……
来月は、6月1日(木) 開講です✨
イヒカ塾ご案内↓
https://sakuramotobou.or.jp/event/2023/2023ihika.html

このような方にお勧めです
・心の学びを深めたい方
・自分軸を固め生き方を見つめなおしたい方
・道徳・倫理観・死生観を深めたい方
・悩みや決断と向き合っていて、後押しが必要な方
・万葉時代の歴史がお好きな方
・社寺の参拝が好きで、神仏とのご縁をより一層深めたい方
・修験道に興味がある方
・修験道の精神性を勉強したい方
・行者・先達として既に励み、あらためて修験道の精神性を深めたい方
・これから行者を目指したい方 など

性別・国籍・年齢・経歴等関係なく、受講していただけます。
お子様・学生様も大歓迎です。学校以外の場所で、心の教育を求められる方・自分で考える力を育てたい方にお勧めです。

当寺院所蔵 鳥羽法皇奉納仏画(掛け軸)が修復へ

令和3年、奈良県指定文化財に新たに指定されました、当寺院所蔵仏画 鳥羽法皇奉納「絹本著色(けんぽんちゃくしょく) 不動明王二童子像」は、県内に残る希少で、図像的にも特異な平安仏画(掛け軸)です。
* 当寺院 宝聚堂(寺宝堂・宝佛殿)にて保管

2021年に行われた調査の結果、仏画の痛みが激しいため、本格的な修復が必要となり、本日5月10日、なら歴史芸術文化村の「文化財修復・展示棟」内にて、修理に入られました。

公益財団法人 朝日新聞文化財団様、奈良県文化財保存課様、宝聚堂ご参拝の折にお心添え下さった皆様、心より御礼申し上げます。