GAGA | ブログ@櫻本坊
やまと ことのは つづり
夢見の桜の目覚め
桜樹の本に建てた寺、桜本坊(さくらもとぼう)ー
当寺院縁起である「天武天皇 夢見の桜」(枝垂れ桜)が、ここ3日で一気に開花しました🌸
初夏のような暖かさから一変、昨日からまた暫くストーブが大活躍な気温に。
夢見の桜の満開 見頃は、今週末~来週半ばの予想です。
また本日3月29日(土)より4月8日(火)まで、当寺院 初代本尊であり、天武天皇お念持佛である「秘仏 釈迦如来坐像(白鳳時代・重文)」がご開帳中です。
金曜日と土曜日の夜は、夜間拝観も実施中です✨
皆様のご帰山ご来山を、心よりお待ち申し上げます。
🌸ご開帳
https://sakuramotobou.or.jp/event/2025/20250329-0408.html
🌸夜間拝観
https://sakuramotobou.or.jp/event/2025/2025nightvisit.html
爽やかに駆け抜けるために
祈る姿は無防備
神仏の前で静かに手を合わせる時、その姿と時間は、無防備になります。
手を合わせる時間は、その人にとって最も大切な人やものが、フィルターなしに頭に浮かびあがる時間であり、最も悩んでいる事に対して想いを巡らす時間であり、そして、最も人間らしい感情が湧き出る時間であるからです。
いつもより少し多めに泣けてきたり、笑ったり、怒ったり。
込み上げてくる様々な感情も、無防備だからこそ。
あの人に面と向かって言えなかった、「ありがとう」や「ごめんね」を言える時間。
怒りや苦しみを与えてくるあの人に、「なんで?」「どうして?」「もしかしたら、自分も似ている所があるのかな?」と問いかける時間。
自分の過去の反省や後悔に、「今だからこそ…」「これからは…」と新たな決意やケジメをつける時間。
いずれにせよ、祈る姿は、とことん正直で、素朴で、純粋で、無防備です。
大切な人やものを想う、祈る時間が与えてくれる強さは、人生の中の優先順位を明確にしてくれる。
自分にとって大事なものが分かっていて、大事にしたい(している)存在がいる…そこがブレなければ、前向きに生きる力は、間違いなく人生に添い続けてくれる。
「お寺を守る」ことは、建物や仏像、境内の維持管理が全てではありません。
安心して、自らの表も裏も曝け出し、大切な想いを率直にシェアできる…無防備になれる場所に集って下さる、ご縁ある皆様の貴重な時間と、そして心を守るのが、「お寺を守る」最も大切な勤めであると、日々実感いたします。
「絹本著色 不動明王二童子像」修繕終了のご報告
令和3年、奈良県指定文化財に新たに指定されました、当寺院所蔵仏画 鳥羽法皇奉納「絹本著色(けんぽんちゃくしょく) 不動明王二童子像」は、県内に残る希少で、図像的にも特異な平安仏画(掛け軸)です。
2021年に行われた調査の結果、仏画の痛みが激しいため、本格的な修復が必要となり、2023年5月10日、なら歴史芸術文化村の「文化財修復・展示棟」内へ修理に入られました。
先だって修繕現場にて定期見学があり、今月、無事に修繕が完成いたしますことを、ご報告します。
携わって下さっている、全ての関係者皆様へ、心からの敬意と感謝を申し上げます。
また、この度の仏画修繕を実現して下さった、公益財団法人 朝日新聞文化財団様、奈良県文化財保存課様、宝聚堂ご参拝の折にお心添え下さった皆様、心より御礼申し上げます。