GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

改元記念・世界平和祈念 特設夜会(野点)を振り返る -写真-

改元記念・世界平和祈念 特設夜会(野点)を振り返って -写真-

天がすべてのタイミングを合わせて下さったように、天武天皇 夢見の桜が満開を迎えた3月30日・31日の2日間。


家内安全祈願そして全ての母への感謝が込められた役行者母公と、女性加護の御利益で親しまれる聖観世音菩薩さまが鎮座されます大講堂。桜で賑わう吉野山の中でも、知る人ぞ知る…もっと言うと皆さん「誰にも言いたくない!秘密にしておきたい!」と、とっておきの隠れスポットとして人気を誇る大講堂の瞑想ルーム。生命の書、静寂の中で聞こえてくる鳥のさえずりと、圧巻の桜の景色。そして何より、温泉に入っているような温かい雰囲気に包まれるこの大講堂で、3月下旬~4月初旬まで、裏千家教授ご指導のもと、お茶席が開かれました。

茶道(ちゃどう)も、祈りと清めの儀式であり、すべてへの敬意と思いやりが込められた、素晴らしい「道」であることを、再確認させて頂けた、大変貴重な時間でした。日本って素晴らしい、日本人として生きていることへの感謝がこみ上げる学び多き日々。

特設夜会(野点)は19時から始まりました。
夢見の桜のライトアップで、なんともいえない幻想的で荘厳な雰囲気に包まれる夜。
裏千家教授によるお点前。
茶道の作法は、神道の祭式に似ているところも多く「全てに意味があること」「人が見ていない所でも作法を怠らないこと」「結界の向こうの無塵の世界」「神様がおられる茶室」多くの心構えの共通点を、あらためて実感いたしました。

天武天皇 夢見の桜への献茶式がまず斎行されました。
不思議なことに、献茶の直前に、1分ほど雨がサァーッとふり、参加者全員で夢見の桜へ手を合わせるときには止んだ雨。
全ての天の計らいに、言葉を失いました。

全ての「道(どう)」に通づる想いの共通点は「そこに宿る精神(スピリット)への敬意と祈り」「清め」そして「他者への思いやり」

新元号「令和」が発表された日に、こうして茶道の先生方、そしてお茶席のために携われた多くの関係者の皆様と共に、あらたな時代への志と、原点の大切さを確認しあえたことに、ふかく、深く感謝申し上げます。

Anju

かぐや姫に出会える花園

満月と満開の夜の秘密

今日4月19日は満月。
そして、境内の八重桜は満開。

みなさんは、満月の夜、満開の桜に起こる奇跡の魔法をご存知ですか?

一斉に、桜はかほりたつのです。

人工的な桜の香りはマーケットに数多く出回っていますが、本物の桜の香りは、まさに桜餅のかおり!
その香りが、いっせいに香り立つ満月の夜の奇跡。

桜の花に鼻をくっつけても、香りはしません。
どこからかいい香りがほのかに漂ってくる…自分を包んでくれる空気がピンク色に香っている。
なんだか、かぐや姫の世界との境界線が薄くなって、なんともいえない幻想的な世界に景色が変わる。

植物の、自然の流れにさからわない姿、真っすぐな生き方から教えられることの多さ。
特に桜は、私たち日本人の精神性の本来の潔さや美しさを再確認させてくれます。

自分を包むエネルギーや、自分の「気配」も、この満月の満開の桜の香りのように…柔らかく優しく、天女の羽衣のようなヴェールでありたいですね:)

満月の日にしか起こらない魔法。
宇宙の真理と共鳴しあっている植物たち。

1年に1度、それも桜の開花状況と月の暦によってはタイミングが合わない年もあると思うと…
みなさまも、お近くの満開の桜の魔法を感じに、満月の日は意識されてはいかがでしょうか:)

Anju

私たちが生きる「跡」のフットプリンツ

お釈迦様のシンボルである蓮の花。
「泥沼に咲く蓮の花のように生きる」ことの意味を改めて考えます。

人は多くを人から学びます。
愛も別れも、喜びも苦しみも。思いやりも憎しみも、生きる意味も死ぬ覚悟も。

ブッダやイエスキリストにも言えることですが、彼らは様々な苦行も経験し、時には迫害を受けながらも、穏やかに等しくひたむきに、人間社会の中で、全ての人の心に寄り添われました。

聖と俗。

人里離れて、荒行をすることだけが、修行ではありません。

「里(さと)の行」といって、人間であるいじょうは、人間として社会の中で、人と人の間で揉まれながら、生きることの大変さと大切さ。

様々な感情を味わい尽くし、時には理不尽なこと矛盾だらけの中で、歯を食いしばって耐えねばならない日々もある。

色んな愛の形を知り、他者の痛みを知ることができる。そして人間としての厚みと幅を広げていき、人生の豊かさが耕される。

純粋さや正直さを貫くことの難しい世の中で、それでも、揺るぎない信念を持って真っ直ぐな心で、自分と他者に接する優しさと勇敢さ。

どうすれば、綺麗に純粋に生きれるのか-

人の幸せを心から祈れる器を育てるのは、やはり人と人の間で揉まれてこそ、ではないでしょうか。

様々な経験から味わう全ての感情が、私たちの心の蓮の花を美しく咲かす原動力となる。

月や星が明るく見えるのは、夜の闇があるからです。
見えない場所に、太陽があるからです。

たった一人で生きている人はいません。
共生(ともいき)共存している、生かされ生かし合っている全ての命
みんな、美しいイノチ

泥沼は尊い-

感謝を忘れず、時に闘いながら、あなたにしか咲かすことのできない蓮の花を…

Anju

水と光に護られて -花まつり-

花まつり-水と光に護られて-

早朝からの大雨 お祭り前の、浄化の清らかな雨と、その心地よい音色で目覚める朝
そして朝拝 勤行が終わる頃には、少し汗ばむほどの晴天!

夢見の桜は、風にふかれて…華麗に潔く舞い踊っています。
カップルの青い鳥は、本堂の瓦で軽やかに歌っています。
次の主役であるフューシャピンク色の八重桜は、ツボミが開花し始めました

本日13:00より 本堂におきまして、花まつり法要が斎行されます。

https://sakuramotobou.or.jp/event/2019/20190408.html

法要では、散華(蓮の花を形どったお守り)がされ、お持ち帰り頂けます。ご自身の手元にヒラヒラと舞い降りた言霊もご縁。今後1年の指針の1つにして頂けましたら幸いです

お釈迦様がお生まれになった時、天から祝福の甘露が降ったことから、本日は参拝者の皆様に、甘茶(国産・薬効:鎮静 抗ストレス 抗アレルギー 抗菌)のお接待もさせて頂いております。

1人1人、全ての人の命は尊く、愛されている。
ご自身の命と愛の泉を、祝福で満たして頂ける1日となりますように

Anju