GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

NAUSHIKA

本日は、当山オリジナルのお守りについてご紹介したいと思います!

当山の本堂の一番左には、パッと見は怖くて、でも近づくと親近感を覚える、そんな不思議な存在感を放つ、秋葉大権現さんがいらっしゃいます。

「天狗経」に説かれる日本48天狗のお一人で、八手の団扇を持たれています。
天狗さん実はこの天狗さん、影ながら、ファンの方が多く、多くの方に参拝して頂いています。

以前「新TV見仏記」という番組の撮影で、”みうら じゅん”さんと、”いとう せいこう”さんが来られ、その際も、こちらの天狗さんについて様々なトークを展開されていました。

もうお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが…秋葉大権現&日本48天狗、ということで、お2人は「AKB48だ!」と言われていたことが、なぜか一番印象に残っています…

さて、本題に入る前に、一点だけお伝えしたいことがあります。

以前参拝に来られた方で
「ネットで見たんですけど、誰でも天狗さんの鼻を触って良いって本当ですか?
多くの人に触られてるから、鼻だけツルツルしてる、って書いてあったんですけど」
と、質問を受けた事があったのですが、どのお姿に関しましても、直接触れて頂く事は基本ご遠慮頂いております。

お堂の中は聖域です。

しかし、悲しいことに、近年は、結界を超えて奥の奥まで入られたり、秘仏ご開帳法要の時に写真を撮ろうとされたり、お姿や仏具に触れたり(音を鳴らしたり)動かしたりする事態がまれにおこります。

こちらのブログからも、今後こういった事がないよう、ご理解頂けまよう、また我々も充分気をつけてまいりますので、ご協力お願い致します。

では!
本日はまず、今年4月に新しく出来ました、天狗さんの「除難招福」の祈願がこめられた羽(は)うちわ、の紹介から始めたいと思います!
羽うちわこちらは、お札として、玄関やお部屋の壁に貼って(または吊るす)頂いたり、手に持てるサイズですので、場の浄化や自分の周りの浄化のため実際に扇いで頂いたり、例えば入院中の方の枕元に置いて頂いたり…魔や闇を払い、良い風が吹きますよう想いをこめて、作らせて頂きました。(悪霊退散・当病平癒・身代り護り)
除難招福
当山の書禅家である伯舟が、書そして篆刻を担当し、天狗さんの前で祈願し、その朱の印が羽うちわに押されています。

天狗さんが実際に持たれている持物と同じ団扇を、お札として持って頂けます。
この団扇で、悪縁や因縁を吹き飛ばし、良縁そして幸せを招いて下さるよう、ご祈願の護摩を焚きました。

お札やお守りは、本当に守ってくれているのかな?
と疑問に思うこともあるかもしれませんが、絵馬や護摩木も含め、それも神仏とのご縁であり繋がることであり、神仏のお力をおかりして、祈りや想いを繋げて頂いてると思います。

護摩も、炎というのは神仏の力となり、(お線香も同じだと思います)天まで舞い上がる煙は、確実に届いていて、またその煙は隅々にまで満ち、心身・場の浄化をしてくれている。
そうイメージしながら、静かに手を合わせていると、不思議と心が清らかに安らかになってくる感じを受けます。
護摩が終わると、身体が軽くなった気がして、迷ったり悩んでいた事の答えが出たように感じるのは、きっと神仏と繋がることができたからかな〜と嬉しくなります。

神仏の声は聞こえるものではないし、お姿は目に見えるものではないけれど、案外、心の中でふと湧いてきた言葉や、誰かが言った言葉、思いがけず口から出た言葉、たまたま開いた本の中の目の前に現れた言葉なんかが、天からのメッセージであるのかもしれませんし、実際こういった経験をされている方は多いのではないでしょうか。

そして、ああなんて美しいんだろう、と心を動かされる感動の風景や、身を震わされる天災の風景、自然界の中のいかなる姿こそが、神仏の姿そのものなのかもしれません。
虫や植物の姿をされていて、影ながら見守ってくれていて、何か伝えに来てくれてるのかもしれませんね。まさに虫の知らせ。

キリスト教の教えの中に「足跡」という、個人的に思い入れのある詩があるのですが、それも、神様は目に見えないけれど、いつもすぐ側で支えて下さっているんだよ、と教えてくれています。

天狗さんの、その力強く迫力のある存在を感じて頂き、除難招福の羽うちわの力で、こちらのお札を持たれる方に、びゅんびゅんっと!良い風が吹きますよう、お祈り致します。

そして、力強さだけでなく、その羽うちわの風は、ふわっと降り立つべき場所に降ろしてくれる…そのような優しさも感じます。

風の吹く方向を信じて、身を任せて進んでいけるよう、時に力強く時に優しく、その団扇の力加減でサポートをして下さるのが、天狗さんの導きの一つかもしれません^^

なお、天狗さんのお守りは他にも2種類ございますので、当山にご参拝の際に、ぜひお手にとって頂き、天狗さんと繋がって下さいませ^^

6月も、沢山の幸せが満ちる月でありますように!
良い風を吹かせていきましょう!

今回は天狗さん編でした。
次回へつづく…!

Anju

 

シンポジウムお知らせ

東京にて開催の「桜とともに生きる」シンポジウムの参加お申し込み〆切は、明後日3日となっております
既に定員に達しているという嬉しいお知らせがありましたが、3日まで受付しております

今日から6月🌿
今月も、皆さんにとっても、沢山の幸せを感じれる日々となりますように🍀🐞🦄😆😁👍 

祈りの桜

6月17日 東京 虎ノ門ヒルズにて
「桜とともに生きる 〜吉野・生命と再生の聖地〜」シンポジウムが開催致します。

皆さんにお会いできるのを楽しみにしております
ぜひご来場下さいませ

まわる。

ダブルてんとう虫onお地蔵さん🐞
蜻蛉のcircle of life

虫達も、神仏の側で、神仏と共に、その生命を生きている。

Happiness is all around us!!!:D

Anju

想いを力に

4月29日 京都国際会館で、第64回 日本輸血・細胞治療学会総会が開催され、住職が講師として講演させて頂きました。

学会1
学会3
3年前から、日本赤十字社 近畿さい帯血バンク様とご縁があり、さい帯血採取病院(主に産婦人科)での、教育訓練の一環として、ドクター・看護師さんへ向けての講演をさせていただく中で、今回、学会総会での講演と繋げて頂きました。

学会4

*さい帯血移植は、母体と赤ちゃんをつなぐ、へその緒から採取される臍帯血を、血液ガンの患者さんへ点滴移植する治療です。
事前に妊婦さんとご家族の同意を得て、出産時に提供してもらいます。母体にも赤ちゃんにも、負担も痛みも影響もありません。
そして、臍帯血バンクで冷結保管され、移植を必要とする患者さんの要請が入った時、型が合う臍帯血が、病院へ冷凍boxに入れられて運ばれます。
身近で出産を控えた方、将来出産するさい、このブログを通しても「ああ〜さい帯血が何とかって言ってたな〜」と思い出して頂けると幸いです。

医療現場で、医療従事者に向けて、では何を話しているのか?

それは、主に仏教の観点から考える命(生と死)について・・・

ではなくて、一人の人間として、家族の物語、希望や夢が支える命の輝く時間への想い、「祈り」と「医学」の密接な繋がりについての想い、生命のバトンの繋がり、というものを中心に、講演会ではお話させて頂いております。

学会6
宇宙や 地球の規模の中でいうならば、1人1人の命の輝きというのは、ほんの小さな光かもしれません。

でも、全ての命は、この自然の中で繋がっていること-Circle of Life-を思うと、他人事ではありません。

全ての命は、魂は、愛や祈りや希望や 絆や慈悲や信じること、想いにより繋がっているということ。

こういった目に見えない想いこそ、大きな「治癒力」に繋がっていくのは、確かなことだと信じています。

でも、そんなの目に見えないやん?
目に見えないものを、どうやって信じればいいの?

目に見えないからといって、繋がっていないというわけではなくて。
目に見えないからといって、そこに何もないわけではなくて。

確かに、目に見えないことを信じることは、思っているよりも結構難しくて。

「空」「無」

例えば、空気は、目に見えてないだけで、「からっぽ」のようだけど、実は満ちていて。満たされていて。

「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばん大切なことは、目に見えない。」

星の王子さまも、そう私達に教えてくれています。

命に触れ、命を守り、命を繋いでいるのは、医療現場だけではなく、医療従事者だけでなく、私達皆も同じです。

さい帯血のように、お母さんや赤ちゃんも、名もなきヒーローであります。

「産まれてきたら、一緒にいっぱい遊ぼうね。沢山の場所に一緒に行こうね」

「元気に産まれてきてね。健康で育ってね。」

「産まれてきてくれて、ありがとう。あなたに会えて良かった。幸せだよ!」

お母さんと赤ちゃんを繋ぐ、生命のラインである、へその緒、そしてさい帯血には、そんな溢れんばかりの愛と祈りでいっぱいです。

その愛と祈りのラインは、必ず、確実に、移植を必要としている患者さんの生きる希望となり、生きる力となります。

人を救うのは、神や仏でもありますが、でも誰よりも人を救うのは、それもまた人であると思います。

四苦八苦の言葉の中には、愛別離苦という、1つの苦しみがあります。
愛する人と別れなければいけない、誰もが経験する苦しみの1つです。
でも、この言葉の基には『愛する人に出会っている』という素晴らしい喜びがあるということ。

人生の伴侶に出会い、新たな命に出会うということ。

今、この自分の命があるのも、両親に祖父母、そのまた曾祖父母…ご先祖様達の、その中の誰1人と欠けても、今の私達は存在していなくて。

これから出会う新しい命も、今の全てのご縁の中の、誰1人と欠けては、出会うことが出来ない、奇跡のかたまり。

夜寝る前の「おやすみ」
朝起きた時の「おはよう」

また明日も、その「おはよう」が聞けますように。

当たり前すぎる、この何気ない言葉も、相手があってこそ、命があってこそ…

櫻本坊は、護摩 ご祈祷の道場です。

櫻本坊の一番深く太い中心軸は、護摩であり、祈ることです。

修験道の行者さん達だけでなく、今既にご縁のある方、これからご縁のある全ての方へ、オープンであり、全ての方の為の祈る場であり、全ての方の為に護摩は焚かれます。

医学では治しきれない「心」を癒せれる場、医学では埋めきれない隙間を埋めれる場、そのような場でありたいと願います。

明日への出発をサポートできるような、背中をそっと押せるような、その人の心に寄り添っていけるような、生きる力を支えれるような…

そんな、心身のケアが出来る場として、静養、養生の場として、命が輝く場として、全てとの調和の中を生きていきたい、自己満足ではなく他者満足を生き方として生きていきたい、それが、当山に携わる私達の願いです。

護摩や言霊の「祈り」と共に、私達に出来る心身のケアの中に、食養医学や、植物療法、そして実際に専門機関で医学知識を現在取得中ですので、将来、何かしら、私達の想いや夢というものが繋がり、確実に形となり、受け入れられていくといいな、と願っています。

人生は長さではなく、生き方だから。

今夜の「おやすみ」
明日の朝の「おはよう」

また「おやすみ」
そして「おはよう」

かけがえのない人への、その言葉の先に、限りない愛が満ちていますように。
その愛こそが、今日を生き明日を生きる力となりますように。

『想いを力に』

by anju