GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

風習と伝統のちがい

風習と伝統のちがい

「変化が強く求められています。そして今がアクションを起こす時です。ここにくるまで、長年情熱を注いできました。そしてこれからも、大きく変わるには長い時間がかかることでしょう。その場しのぎの解決策ではなく、根本からの変革が必要なのですから。」

幼児期の発達に関する新たなプロジェクト、に関する会合で、イギリス王室 キャサリン妃が発言されたスピーチの抜粋文。

プロジェクト内容は違えど、この言葉に込められる想いは、全世界共通であると響きました。

“Big Change Starts Small” とスローガンが掲げられているように、どんな大きな時代の変化も、始めは小さな小さな変化の積み重ね…たった少人数から始まった夢が、徐々に人の心を動かしてきた結果であるだけ。

人の心を真に動かせるのは、それもまた心でしかありません。

今日明日、急に変わらないことも多いけれど、1年で変わることは沢山ある。

長年の「習慣」「癖」「こうあるべき」が染み付いてしまうと尚更、変化することへの拒絶や困難が伴うのは当然ですが…「風習」と「伝統」は違います。

本来、型と基盤があるうえで、柔軟で自由な伸びしろがあるのが「伝統」-

櫻本坊も、引き続き自信を持って突き進んでいこう!と勇気をもらいました

Anju
……(原文)
“Change really needs to happen, and the time for action is now. I am committed to this for the long term, it is going to take a long time, and it’s not a quick fix.”
-Catherine, Duchess of Cambridge

人生を豊かにする基盤

大講堂ー
吉野は、心の距離で行く聖地。

桜本坊では「お寺で癒(い)よう」というプログラムを去年より開始しました。

ご参拝の皆様の、寺内での滞在時間が少し長くなることで、心身の癒しに繋がるよう願っています。

お参りの後、皆様の笑顔を拝見できることが、本当にうれしく有難いです。
ありがとうございます。

他者の悲しみを半分に、他者の喜びを倍に…大難を小難に、何気ない幸せを、人生を豊かにする基盤に。

桜本坊のゆるぎない、祈りであり、約束です。
Anju

大峯山の魅力発信⑧

大峯山シリーズ

山上参籠所 ルームツアー
〜エントランス編〜

~1階編~
参籠所内にまで聞こえてくる、鳥たちの声に癒されます。
全窓を開放しているので、風も気持ちよいです。
納所にも協力していただきました。

なかなか知れない参籠所の中の様子を、動画でご紹介しています。

櫻本坊公式インスタグラムにて動画配信中
↓ @sakuramotobou.official
https://instagram.com/sakuramotobou.official

Anju

本当の山頂とは

頂きにあるもの

吉野山から大峯山に向けての道には、代表的な4つの門があります

その1つ目の最初の門が「発心門(ほっしんもん」、通称「銅(かね)の鳥居」ー

真理・正しいこと・善いことを求める心、を自分で起こしていく…”Awakening”の門。

その後、金峯神社前に「修行門(修行に入る)」〜「等覚門(悟りに入る)」〜そして、大峯山寺本堂直前に「妙覚門(悟りが深まる)」が続きます。

修行門から等覚門の距離が最も長いことが、示す意味を知る。

そして最も大切なことは、発心門を初めてくぐった時の、最初の想い…「あの気持ち」を忘れないこと。

何度も何度も発心門を通っているはずなのに、徐々に意識が薄れ、門の存在すら忘れてしまうことの傲慢さを知る。

発心門の存在を忘れて、何が修行か、何が悟りか。

ただただ山頂に立つことだけが、目的となってしまっているとすれば…今一度気づいてほしい。

毎朝が、発心門からの出発ー
毎夜、発心門に帰す誠実さー

山頂に毅然とあるものもまた、発心門ー

「自分の中に、発心門を持て」
櫻本坊の歴代住職たちが、67代に渡り継承し続ける想いです。
Anju

その一歩に、命をかける

奥がけ 心がけ 命がけ
修験道の修行の中でも、最もコアで重視され、大変厳しい登拝修行、奥駈(おくがけ)ー

役行者が自らの足で歩み開いた大峯山脈を、山々の神仏に祈りを捧げながら、歩かせて頂く5日間。

修験者 修行者の憧れの修行ですが、山に入るためには、相当の覚悟と心身の準備が必要となります。

奥駈修行入峰まで、1ヶ月をきりました。

すでに様々な準備がすすめられ、同行(共に修行する)させて頂くサポート隊の我々も、「奥駈モード」突入です。

Anju
……
大峯山裏行場「東の覗(のぞき)」

役行者は、それぞれの行場で何を見、何を聞き、何を感じ、何を伝えたいと思ったのかー

当時の人たちの足腰の強さは、現代の人間のものとは比べものになりません。

「歩くことが大変」…では全くなかった時代…その先の何を見つめ、何を求めたのだろうか。

自然が教えてくれる「一歩先」のことー

(山上参籠所 坊守撮影)