GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

変化を、進化(真価)に

変化を、進化(真価)に

さまざまな意識・システム・関係性の変革が求められる世界の動きのなか、真に価値のあるものとは?という問いに対する答えも、大きく変わってきました。

植物の真の価値は、咲く花の美しさや実の大きさ…よりも、見えない土の下の根っこにこそある

根っこの強さと深さが、花と実を左右します。
そして、たとえ地上で花や実を刈り取られても、根っこさえあれば、また、何度でも咲ける。

いいところだけ持っていく人、人の言葉やアイディアを取っていく人、が悲しかや世の中には沢山いますが、自分が育んできた根っこの「想い」や「誇り」「自信」は、奪われません

目に見える物の価値こそ正義、という時代は終わりました。

真に価値あるのは、変化を柔軟に受け入れ、確実に進化していくために蓄える、想いの力の強さではないでしょうか。

Anju

……
8年ほど前に、ご縁あって大和当帰の苗を頂き、境内で大切に育ててまいりました。

根は漢方薬にも使用され、葉はお茶や食すこともでき、櫻本坊でも様々な形で、修行の折に取り入れています。

今夏もその生命力を分けてくれています。

大峯山の魅力発信⑥

大峯山シリーズ

この世での「死と再生」を体験する修行が行われる、大峯山 裏行場。

その中でも、絶壁であり難関のひとつである「平等岩」-
みな等しく同じ苦労や恐怖と闘いながら行われる修行のひとつ。
*写真 左絶壁側の岩肌をぐるりとまわります

全ての肩書きや年齢などを離れ、皆が尊い生命を生きていることを見つめます。

(山上参籠所 坊守撮影)
大峯山の夕焼けと飛行機雲…

大峯山の魅力発信⑤

大峯山シリーズ
金曜日は、天川村洞川から、大峯山上線場(荷物の積み下ろし場)へ、空中ケーブルを使って荷物の運搬をします。

この際、各参籠所の荷物があってもなくても、皆が一緒に協力して、それぞれの参籠所へ運び合います。

大峯山寺 ならびに大峯山護持院(5ヶ寺)は、運命共同体です。
*参籠所から線場へ向かう道
(山上参籠所 坊守撮影)

Anju

大峯山の魅力発信④

大峯山シリーズ

“一滴の水も天地の恵み
一粒の米も労苦の賜物
濃淡多少は問うところにあらず
慎みて食の功徳を念ぜん
いただきます” (食前の言葉)

得度式・奥駈修行・聖地巡礼…修行の折に、必ず全員が読む言葉です。

自分には、目の前の食事を頂くに値するほどの正しい振る舞いや、思いやりを実行してきただろうか。
いかに多くの方達の手と手前、苦労があって、自分はこの食事を頂けるのか。

今一度、自分に問いかける時間。
感謝や反省を意識する時間。

食事は、お腹を満たすためだけの行為ではなく、「薬」です。「心」です。

そして「毒」にもなりえる、生きる行いを修める中で、食べることは、非常に重要な行為です。

好きなものを好きな時に好きなだけ食べれる、この飽食の時代、あらためて、目の前の食事の重みと有難さを知る。

オイシイ、と決めるのは、味や場所や値段ではなく…全て、自身の日頃の行いの振り返りと、携わる人たちへの感謝の向け方次第です

(山上参籠所 坊守撮影)
*参籠所キッチンと、とある日の昼食準備

Anju

大峯山の魅力発信③

大峯山シリーズ
とある週末の様子-
櫻本坊参籠所 ご本尊御前にて

去年に引き続き、行者講団体での大峯山登拝修行や、里での護摩法要は中止がほとんどです。

しかし、いま自分たちが置かれている場所・立場での「里の行」は日々止まることなく続いています。

最も大切で尊い修行は、「生きる行いを修める」こと。

つまり、誰もが生きている、日々の日常の「当たり前」を、当たり前に生きること。

感謝の気持ちと謙虚さを、決して蔑ろにしないこと。

(山上参籠所 坊守撮影)

Anju
*山上従業員の皆さんの護摩焚きの御札
長い長い歴史のなかで、携わって下さってきた、数えきれない方達の想い。大峯山への祈り。誰かへの愛。明日への希望。