GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

かぐや姫に出会える花園

満月と満開の夜の秘密

今日4月19日は満月。
そして、境内の八重桜は満開。

みなさんは、満月の夜、満開の桜に起こる奇跡の魔法をご存知ですか?

一斉に、桜はかほりたつのです。

人工的な桜の香りはマーケットに数多く出回っていますが、本物の桜の香りは、まさに桜餅のかおり!
その香りが、いっせいに香り立つ満月の夜の奇跡。

桜の花に鼻をくっつけても、香りはしません。
どこからかいい香りがほのかに漂ってくる…自分を包んでくれる空気がピンク色に香っている。
なんだか、かぐや姫の世界との境界線が薄くなって、なんともいえない幻想的な世界に景色が変わる。

植物の、自然の流れにさからわない姿、真っすぐな生き方から教えられることの多さ。
特に桜は、私たち日本人の精神性の本来の潔さや美しさを再確認させてくれます。

自分を包むエネルギーや、自分の「気配」も、この満月の満開の桜の香りのように…柔らかく優しく、天女の羽衣のようなヴェールでありたいですね:)

満月の日にしか起こらない魔法。
宇宙の真理と共鳴しあっている植物たち。

1年に1度、それも桜の開花状況と月の暦によってはタイミングが合わない年もあると思うと…
みなさまも、お近くの満開の桜の魔法を感じに、満月の日は意識されてはいかがでしょうか:)

Anju

私たちが生きる「跡」のフットプリンツ

お釈迦様のシンボルである蓮の花。
「泥沼に咲く蓮の花のように生きる」ことの意味を改めて考えます。

人は多くを人から学びます。
愛も別れも、喜びも苦しみも。思いやりも憎しみも、生きる意味も死ぬ覚悟も。

ブッダやイエスキリストにも言えることですが、彼らは様々な苦行も経験し、時には迫害を受けながらも、穏やかに等しくひたむきに、人間社会の中で、全ての人の心に寄り添われました。

聖と俗。

人里離れて、荒行をすることだけが、修行ではありません。

「里(さと)の行」といって、人間であるいじょうは、人間として社会の中で、人と人の間で揉まれながら、生きることの大変さと大切さ。

様々な感情を味わい尽くし、時には理不尽なこと矛盾だらけの中で、歯を食いしばって耐えねばならない日々もある。

色んな愛の形を知り、他者の痛みを知ることができる。そして人間としての厚みと幅を広げていき、人生の豊かさが耕される。

純粋さや正直さを貫くことの難しい世の中で、それでも、揺るぎない信念を持って真っ直ぐな心で、自分と他者に接する優しさと勇敢さ。

どうすれば、綺麗に純粋に生きれるのか-

人の幸せを心から祈れる器を育てるのは、やはり人と人の間で揉まれてこそ、ではないでしょうか。

様々な経験から味わう全ての感情が、私たちの心の蓮の花を美しく咲かす原動力となる。

月や星が明るく見えるのは、夜の闇があるからです。
見えない場所に、太陽があるからです。

たった一人で生きている人はいません。
共生(ともいき)共存している、生かされ生かし合っている全ての命
みんな、美しいイノチ

泥沼は尊い-

感謝を忘れず、時に闘いながら、あなたにしか咲かすことのできない蓮の花を…

Anju

水と光に護られて -花まつり-

花まつり-水と光に護られて-

早朝からの大雨 お祭り前の、浄化の清らかな雨と、その心地よい音色で目覚める朝
そして朝拝 勤行が終わる頃には、少し汗ばむほどの晴天!

夢見の桜は、風にふかれて…華麗に潔く舞い踊っています。
カップルの青い鳥は、本堂の瓦で軽やかに歌っています。
次の主役であるフューシャピンク色の八重桜は、ツボミが開花し始めました

本日13:00より 本堂におきまして、花まつり法要が斎行されます。

https://sakuramotobou.or.jp/event/2019/20190408.html

法要では、散華(蓮の花を形どったお守り)がされ、お持ち帰り頂けます。ご自身の手元にヒラヒラと舞い降りた言霊もご縁。今後1年の指針の1つにして頂けましたら幸いです

お釈迦様がお生まれになった時、天から祝福の甘露が降ったことから、本日は参拝者の皆様に、甘茶(国産・薬効:鎮静 抗ストレス 抗アレルギー 抗菌)のお接待もさせて頂いております。

1人1人、全ての人の命は尊く、愛されている。
ご自身の命と愛の泉を、祝福で満たして頂ける1日となりますように

Anju

天武天皇 御念持佛 釈迦如来坐像 特別ご開帳ご案内

天武天皇 御念持佛 釈迦如来坐像 特別ご開帳

本日6日より17日まで、櫻本坊 宝聚堂に鎮座されます 重要文化財・釈迦如来坐像-白鳳(飛鳥万葉)時代-が特別ご開帳されています。

はるか1300年前 万葉時代、天武天皇が櫻本坊を建立ご開創に際し、こちらの釈迦如来坐像を造立されお祀りされました。

櫻本坊の初代本尊となります。

大峰山系全体を通じて、役行者と同時代に当たる現存最古の彫像は本像だけであり、吉野山の信仰を考える上で重要な位置を占めています。

天武天皇が、釈迦如来に祈られたこと、それはきっと、日本(国家)の本質を未来へ繋いでいく強い信念、国造りへ懸ける希望に満ちた気持ち。そして民を想う清らかな思いやりであったのではないでしょうか。

平成が終わる最後の1ヶ月。
新時代の日本へ願う祈りを捧げに、皆様のご帰山お待ち申し上げます。