GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

いつだって前向きに歩いていく

大峯山上 櫻本坊参籠所 坊守の山男たち
本日、大峯山上参籠所へ向け、元気に出発いたしました。

気が抜けない社会情勢が続きますが、お互いの生命を守りながら、今できることを今の100%で実行する。当たり前の日常を大切にする。

この1年、予期せぬ試練や決断と直面するたびに、あらためて「考える」ことを見つめ直せました。

「今まで通り」「例年と比べて」「こうあらねば!」…いろんなものがリセットされている時代の波に乗りながら思うことは、伝統の本質は守りながら、「これから、どうしていくか」「今年は、こうしていこう」「いま、柔軟に臨機応変に」…捉え方の基準と選択の視野が広がりました。

常に、時代の荒波に影響を受けながら、大峯山を護持し続けることは、決して容易なことではありません。

しかし、護持させて頂けることの有難さと使命の重みは、年々深まっております。

1300年以上続く祈りの道を絶やさず、未来へ継承していくためにも、皆様のご理解ご協力 ご支援を、心よりお願い申し上げます。

*なお、社会情勢を考慮しながら、臨機応変に今年も対応していく所存です
大峯山上に関する変更等生じる場合は、その都度ご案内いたします

信頼がすべて-

信頼がすべて-

櫻本坊の祈りの心軸にある、いっぽんの柱。

それは、お護摩の火柱です。

1300年、焚かれ続けてきたお護摩の祈り。
神仏・中取持・祈願者が3者一体となり心を向けるご祈祷の形。

3者に必要な絶対的な条件は、信頼です。
神仏と中取持が深めてきた信頼関係があり、祈願者が「信じることを信じる」勇気があり、3者が想いを一団となって願うことの重みと意味。

…生半端な気持ちでは決して焚けない、そして向き合うべきではない、お護摩の重みと尊さ。

お護摩は、携わる1人1人の人生・生命を預かっています。

お護摩のご祈祷を共にさせて頂き、後日嬉しいご報告をお手紙やお電話でお伺いできた時、その喜びは私たちにとっても大きな喜びです。

他者の喜びと幸せを倍に、他者の苦しみや悲しみを半分に-

揺るぎない、お護摩という祈りを発信するうえでの、目的と、約束です。

Anju

……

5月のお護摩のインスタライブ配信「ひらけごま」は、1日(土)午前10時からです。
5月の月次祭「お護摩の日〜イヒカの火〜」は、22日(土)午前11時からです。
実際にお越し頂いての、護摩法要・各種祈祷供養法要も、通常通り受付しております(完全予約制・完全個別制)
また遠隔での、護摩法要・各種祈祷供養法要も受付しておりますので、ご相談ください(完全予約制・完全個別制)

原点があるところ

「分けない」「区別しない」
神仏習合;多様性の原点が吉野山にはあるー
(天武天皇例大祭 入堂前)
何もかもが一足早く訪れる今日この頃ー
風に乗って、様々なお花の蜜の香りが運ばれてきます。
本当にいい香り。
香りと鳥たちの声に癒される大講堂でのひと時ー

戸は開く 光を放つために

戸は開く 光を放つために-

本年の大峯山戸開式は、5月3日(祝) 午後1時からです。なお大峯山上参籠所は、5月3日よりご利用頂けます。
表にはでませんが、この困難な社会情勢のなか、我々社寺にとっても、大変厳しい試練と決断が続いていることに変わりありません。

しかし、直面する課題に冷静に取り組みながら、なすべきことをする。神仏を祀(祭)り、場と心身を清め、心の在り方「人として大切なこと」を伝え続ける情熱は失わない。

大峯山という御神体があるからこそ、里の護持院の祈りの道は結ばれています。

なんのための修行か。

永い冬の眠りから覚め山の修行が始まる夏。
一歩一歩山を踏みしめ自然と一体となり、本当の自分に気づく「場」ーそこが大峰山です。

真の自分、真の心。
人として社会を生きるうえで、絶対に忘れてはいけない、「自他を思いやる心」を再生させるための「道」ーそれが大峯山…修験道です。

Anju

生命の色

緑は生命の色―
新緑 初夏の吉野山のキラキラさは格別です。
「その環境に必要な植物が芽を出す」と、庭師の方から教えて頂きました。

すべてを浄化してくれる植物の偉大さ。

夏は特に多くの薬草や植物が生い茂る境内ですが、草抜きの作務に込める生命への感謝、今一度「ありがとう」と大地に語りかけながら、自然…つまり自身の生かされている命と向き合いたいと思います。
Anju