GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

地上の竜宮城

フューシャピンク色に染まる境内
吉野山で1番最後に咲く八重桜 初夏の爽やかな訪れと、春の名残が絶妙にマッチする季節
八重桜の散る姿は、圧巻です。歌舞伎の一場面のような、真っピンクの花びらが舞い踊る。
この時期は、各お堂の入り口も、花びらでいっぱいになります。

ビビッドピンク・イエローグリーン・ベビーブルーの織りなす地上の竜宮城のような景色
空の雲が、海の波に乗る龍そのものです✨八重の枝がサンゴ礁のよう…

弁財天社の女神さまも、この時期はより一層お喜びされている気配を感じます
いい事いっぱいありそうですね

Anju
吉兆!龍雲!
空の海!空海Kuhkaiの心
手水舎!桜の浄化作用で更に清められますね 龍さんは、この季節ちょっとだけ乙女になります
弁財天社の池も真っピンクに  意外と知られていないラブスポット
夕暮れ時!光臨が神々しい
弁財天社の屋根に ちょこんと乗る八重の枝  八重桜の粋な髪飾りに、女神さまもきっとお喜びのはず
蓮の花のよう 泥沼は尊い!
本堂前の階段が魔法の絨毯になります

写真は、八重桜 総監督&総演出の、境内の様子です 目を奪うフューシャピンクの魔法は心を捉えます

「言霊の幸はふ国」-新天皇即位記念 限定朱印ご案内-

「言霊の幸はふ国」

先月3月25日、今上天皇は橿原神宮 神武天皇陵にて退位のご報告をされた後、飛鳥 天武・持統天皇陵へもご報告へ詣でられました。そして今月は、伊勢の神宮へご報告へ。

令和の幕開けも間近です。
「始まり」は同時に、日本の「原点に帰す」ということ。新しい御代、新しい天皇。
新しい「始まり」が繰り返される歴史の中でも、決して変わらない本質・信念・揺るぎない想い。

「言霊の幸はふ国」-言葉の力によって幸福がもたらされる国- 日本

万葉時代 1300年前、天武天皇・役行者・角乗住職(当山第1世)が契られた約束を護り、櫻本坊も、この美しい故郷の繁栄 平和 そして全ての人の幸せを…とこしなへに祈る場であり続けます。

Anju

<限定ご朱印ご案内>
御大典奉祝(新天皇即位記念)ご朱印
4月27日~5月6日期間のみ
(二百枚限定 冥加料 千円)


<朱印帳ご紹介>
デザインは、当山に伝わる「吉野桜絵巻」*から抜粋したもので、和紙は上質な 鳥の子紙。上品な質感があふれる仕上がりです。
最初の見開きページには、全てはひとつ「一如」の書、そして吉兆と再生のシンボルである鳳凰が描かれています。
こちらのご朱印帳を持って各地に参られる方の軌跡と人生が、まばゆい光に満ちあふれ、すべての繋がり(神仏 宇宙 自然 ご縁…)が幸あるものでありますように…とご祈願を込めさせていただいております。
(冥加料 二千円)
*5月6日まで宝聚堂にて特別ご開帳中

改元記念・世界平和祈念 特設夜会(野点)を振り返る -写真-

改元記念・世界平和祈念 特設夜会(野点)を振り返って -写真-

天がすべてのタイミングを合わせて下さったように、天武天皇 夢見の桜が満開を迎えた3月30日・31日の2日間。


家内安全祈願そして全ての母への感謝が込められた役行者母公と、女性加護の御利益で親しまれる聖観世音菩薩さまが鎮座されます大講堂。桜で賑わう吉野山の中でも、知る人ぞ知る…もっと言うと皆さん「誰にも言いたくない!秘密にしておきたい!」と、とっておきの隠れスポットとして人気を誇る大講堂の瞑想ルーム。生命の書、静寂の中で聞こえてくる鳥のさえずりと、圧巻の桜の景色。そして何より、温泉に入っているような温かい雰囲気に包まれるこの大講堂で、3月下旬~4月初旬まで、裏千家教授ご指導のもと、お茶席が開かれました。

茶道(ちゃどう)も、祈りと清めの儀式であり、すべてへの敬意と思いやりが込められた、素晴らしい「道」であることを、再確認させて頂けた、大変貴重な時間でした。日本って素晴らしい、日本人として生きていることへの感謝がこみ上げる学び多き日々。

特設夜会(野点)は19時から始まりました。
夢見の桜のライトアップで、なんともいえない幻想的で荘厳な雰囲気に包まれる夜。
裏千家教授によるお点前。
茶道の作法は、神道の祭式に似ているところも多く「全てに意味があること」「人が見ていない所でも作法を怠らないこと」「結界の向こうの無塵の世界」「神様がおられる茶室」多くの心構えの共通点を、あらためて実感いたしました。

天武天皇 夢見の桜への献茶式がまず斎行されました。
不思議なことに、献茶の直前に、1分ほど雨がサァーッとふり、参加者全員で夢見の桜へ手を合わせるときには止んだ雨。
全ての天の計らいに、言葉を失いました。

全ての「道(どう)」に通づる想いの共通点は「そこに宿る精神(スピリット)への敬意と祈り」「清め」そして「他者への思いやり」

新元号「令和」が発表された日に、こうして茶道の先生方、そしてお茶席のために携われた多くの関係者の皆様と共に、あらたな時代への志と、原点の大切さを確認しあえたことに、ふかく、深く感謝申し上げます。

Anju

かぐや姫に出会える花園

満月と満開の夜の秘密

今日4月19日は満月。
そして、境内の八重桜は満開。

みなさんは、満月の夜、満開の桜に起こる奇跡の魔法をご存知ですか?

一斉に、桜はかほりたつのです。

人工的な桜の香りはマーケットに数多く出回っていますが、本物の桜の香りは、まさに桜餅のかおり!
その香りが、いっせいに香り立つ満月の夜の奇跡。

桜の花に鼻をくっつけても、香りはしません。
どこからかいい香りがほのかに漂ってくる…自分を包んでくれる空気がピンク色に香っている。
なんだか、かぐや姫の世界との境界線が薄くなって、なんともいえない幻想的な世界に景色が変わる。

植物の、自然の流れにさからわない姿、真っすぐな生き方から教えられることの多さ。
特に桜は、私たち日本人の精神性の本来の潔さや美しさを再確認させてくれます。

自分を包むエネルギーや、自分の「気配」も、この満月の満開の桜の香りのように…柔らかく優しく、天女の羽衣のようなヴェールでありたいですね:)

満月の日にしか起こらない魔法。
宇宙の真理と共鳴しあっている植物たち。

1年に1度、それも桜の開花状況と月の暦によってはタイミングが合わない年もあると思うと…
みなさまも、お近くの満開の桜の魔法を感じに、満月の日は意識されてはいかがでしょうか:)

Anju

私たちが生きる「跡」のフットプリンツ

お釈迦様のシンボルである蓮の花。
「泥沼に咲く蓮の花のように生きる」ことの意味を改めて考えます。

人は多くを人から学びます。
愛も別れも、喜びも苦しみも。思いやりも憎しみも、生きる意味も死ぬ覚悟も。

ブッダやイエスキリストにも言えることですが、彼らは様々な苦行も経験し、時には迫害を受けながらも、穏やかに等しくひたむきに、人間社会の中で、全ての人の心に寄り添われました。

聖と俗。

人里離れて、荒行をすることだけが、修行ではありません。

「里(さと)の行」といって、人間であるいじょうは、人間として社会の中で、人と人の間で揉まれながら、生きることの大変さと大切さ。

様々な感情を味わい尽くし、時には理不尽なこと矛盾だらけの中で、歯を食いしばって耐えねばならない日々もある。

色んな愛の形を知り、他者の痛みを知ることができる。そして人間としての厚みと幅を広げていき、人生の豊かさが耕される。

純粋さや正直さを貫くことの難しい世の中で、それでも、揺るぎない信念を持って真っ直ぐな心で、自分と他者に接する優しさと勇敢さ。

どうすれば、綺麗に純粋に生きれるのか-

人の幸せを心から祈れる器を育てるのは、やはり人と人の間で揉まれてこそ、ではないでしょうか。

様々な経験から味わう全ての感情が、私たちの心の蓮の花を美しく咲かす原動力となる。

月や星が明るく見えるのは、夜の闇があるからです。
見えない場所に、太陽があるからです。

たった一人で生きている人はいません。
共生(ともいき)共存している、生かされ生かし合っている全ての命
みんな、美しいイノチ

泥沼は尊い-

感謝を忘れず、時に闘いながら、あなたにしか咲かすことのできない蓮の花を…

Anju