GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

「完璧」であることと「最善を尽くす」こと

11月12日(日)、天武天皇例大祭を、滞りなく斎行させて頂きました。

ご出仕下さった行者皆様、 ご参列 全国各地よりお心を共にして下さった崇敬者皆さま、心より御礼申し上げます。

また、あたたかい親交のある神社様 お寺様を特別にお招きしての玉串奉奠も実現し、有難い時間で満たされました。

本年は、櫻本坊にとって、とても重要な1年でした。天武天皇ご即位1350年、即ち櫻本坊創建1350年の年という、お寺にとって、今まで以上に毎日が冒険と変化と、何より「進化」の後押しを頂ける日々を駆け抜けてきたように思います。

「完璧」であることと「最善を尽くす」ことの大きな違いを実感する本年。

何事も「完璧」を求めるのではなく、理想と現実のギャップを理解しながら、願った通りの結果にならなかったとしても、そこに向かうきっかけとなった「動機」、道のりの「手段」、忘れてはならない「意図」を大事にすることを深く教えられる1年でした。

原点に「帰る(かえる)」ことは、決して後退しているわけではありません。前進のために「変える (かえる)」という捉え方もある。

これからも、櫻本坊だけでなく、吉野・大峰・奈良のために、繋がって下さっている多くの結縁者皆様とご家族・地域・講員様 社員様達のために、微力ではありますが、この情熱と想いを貢献していけるお寺でありたいと願います。

かけがえのないこの祈りの重みと、継承されてきた尊い想いを、大事に大事に、未来へと繋げていくことを、天武天皇ご神前、そして皆様に誓います✨

創始者が開いた道を開拓し続けること

創始者が開いた道を開拓し続けること

櫻本坊は、明治の神仏分離令・修験道廃止令の大きな傷跡を癒しながら、現在令和の御世も、復興の真っ只中にあります。

その復興の1柱が、本日14時より斎行致します、天武天皇例大祭-

かつて本堂にお祀りされていた初代「天武天皇ご神像」・神事に関する寺伝書は全て行方不明に。時代の荒波がおさまる頃には、その被害は目も当てられないほど混沌としたものでした。

現在、本堂に御坐します「天武天皇ご神像」は、岡倉天心デッサンによる(東博所蔵)、フェノロサの調査記録に基づいて、平成の御代に復興させて頂き今に至ります。

何かを復興していくことには、すざましい根気と努力と、そして情熱、想いが必要です。

失われた多くの情報 資料 次第書がない状態から、様々な方面の専門家の方々・ご縁ある神社関係者の先生方にご教授して頂きながら、天武天皇例大祭は、今年で14年目を迎えることができました。

不易流行の精神で、1300年という 歴史の重みを継承していくことの責任と使命-

自身が生きていない100年先の未来へ、何を残し伝えていきたいかを考えて、「今」行動することは、無意味なことだと言う方もいます。

でも、唯一、伝わっていくのは、想いです。
現に、全てを失った状態から、想いは確実に結ばれ、今こうして天武天皇例大祭は、1歩また1歩と復興の道を歩ませて頂いております。

祈りの光柱は決して失われない-

櫻本坊に携わらせて頂ける中で、私たち全員の想いの原点は 間違いなく、天武天皇の「千年先を見据えて“今”できることを」「本質を途絶えさせない」精神を引き継いでいるのだと、確信しております。

*天武天皇例大祭のためにはられた堂幕の様子✨

何にこの命をかけていくか

何にこの命をかけていくか

本日11日(土)より、天武天皇ご神像(寺宝 ・秘像) の特別ご開帳が始まりました。*19日(日)まで

この期間中、本堂は独特の張り詰めた空気感が漂います。

それは、ご神像から発せられる「冷静さ」や「自信」、何より意志と意識の強さー
目標を見据え、努力のすえに準備が整った時に、人間が放つ目の鋭さや「余裕」そのものです。

かつて、兄である天智天皇のもとから身を隠すために、出家し吉野へ向かった大海人皇子(おおあまのみこ)のことを、人は「虎に翼をつけて放てり」と評しました。

壬申の乱へと出陣する日まで、大海人は、自らの人生と将来への道を開いていくために、静かに、しかし情熱的に力を蓄え続けました。
その、忍耐強さと、意志を高め、保ち続ける体力と精神力は、並大抵のものではありません。

そして壬申の乱に勝利し、天武天皇としてご即位後は、自らの人生全てを、日本という国固めに捧げ邁進されました。

砂の上の城を建てることよりも大事な、波や風や人の足によって掻き消されても、いつでも何度でも再生できるだけの、砂の下の根深い所の基礎を造ることの意味。

自分の命をかけてまで、成し遂げたい夢や目標はあるか。そしてその夢は、誰かのためにあり、誰かのためになるものか?

そう、ご神像に問いかけられているように感じる、毎年のご開帳期間。

自身が生きている間に、どれだけのことを、与えられた人生と、この社会へ貢献していけるだろうか、と考えさせられます。

多くの皆さま方の、天武天皇との結縁、そして、各々の夢の実現と、道開きをお喜び申し上げます✨

……
○11日(土)〜19日(日) 天武天皇ご神像特別ご開帳 於 本堂
内拝受付時間: 8:30〜16:00
内拝料: 1000円

1年でこの期間のみ、天武天皇ご神像の特別公開を致しております。
*同時に宝聚堂(宝佛殿)も公開しています。

○ 12日(日) 14時 天武天皇例大祭 於 本堂
どなたでもご参列頂けますが、神前拝礼に不敬にならない服装でお越しください。

クラウドファンディング挑戦中!公開開始から1週間が経ちました

クラウドファンディング挑戦中!〜「想いを力に」大講堂雨漏り修繕工事〜 公開開始から1週間が経ちました✨

大変ありがたいことに、「初動期間」と言われる公開直後の5日間で、目標金額の40%、そして1週間後の本日で50%を達成させて頂きました。

あたたかいご支援と励ましの応援コメントに、心より感謝申し上げます。ありがとうございます!

まだ始まったばかりで、地道な道のりは続きますが、プロジェクト終了のクリスマスの日まで、引き続きあたたかいご支援を伏してお願い申し上げます。

また、当寺院の発信力だけでは届けることが難しい幅広い層の皆さまへも、この「想いを力に」する後押しとなって頂けるように、本プロジェクトの拡散へもご協力頂けますと、大変有難いです。

繋がって下さっている、皆さまとの素敵なご縁に感謝いたします。

〜直接、当寺院に支援金をお預け下さっている皆さまへ〜
順番に振込手続きを致しております。オンラインページ入ってすぐの「応援コメント」欄にて「代理支援の反映です」という形で、ご芳名を明記させて頂いております。
引き続きあたたかくお見守り頂けますと幸いです✨

クラウドファンディング挑戦中!下記プロフィール内リンク先より、
レディーフォー様のページにとべます!
https://readyfor.jp/projects/TenMu1350

幸せからこぼれる笑顔のため

飛鳥にある天武・持統天皇陵(檜隅大内陵)へ、ご挨拶の参拝へー

12日(日)『天武天皇例大祭』へ向け…神事ならびにご開扉を滞りなく斎行できますように…物理的な準備が着々と進むと同時に、心はどんどん鎮けさに満たされています。

………
11月12日(日) 14時『天武天皇例大祭』

奉祝 天武天皇ご即位1350年 櫻本坊創建1350年

当山を建立された天武天皇は、櫻本坊の祈りの道の原点そのものであられます。御神前において、天武天皇のご遺徳をしのび感謝申し上げると同時に、日本の平和・災難除け 道開き・勝福の祈りが捧げられる、荘厳な神事です。

*ご参列をご予定の方は、神前拝礼に不敬にならない服装でお越しください。

神事法要の日だけでなく、表に出ない日常で、日々絶えることなく捧げられる「祈り」「真心」の積み重ね。

来たる11月12日(日)に斎行させて頂く、天武天皇例大祭 -御神徳報賽神事- へ向けて、日々準備が着々と進められております✨

御幣を作るに必要な「型を測る」「切る」「折る」「むすぶ」作務の楽しさ✨

何でも機械で簡単に大量生産ができる時代に、あえて、時間をかけ、自分達の手で作業することの意味。

神仏に届くのは、真心しかありません。

そして、どれだけ大変な作業であっても、その先に繋がる、結縁者皆さまの更なる道開きと、幸せからこぼれる笑顔のため。

プロセスの大切さ、最終目標の尊さ。
そこに携わらせて頂ける、有難さと感謝、やりがいと誇り…喜び。

大事なことほど、理屈や理由はない。
ただ、やる/する/向かう、それだけ。
“大事なことは、たいていが面倒なこと”
宮崎駿監督の言葉を、日々噛み締めます。

今年は、櫻本坊にとっても、非常に重要な節目の年ー

御扉の向こうで、天武天皇も、同じようにご開扉をお待ち下さっているような…ピンと張り詰めた空気が、本堂に満ちています。

……
○11日(土)〜19日(日) 天武天皇ご神像特別ご開帳 於 本堂
内拝受付時間: 8:30〜16:00
内拝料: 1000円
1年でこの期間のみ、天武天皇ご神像のご開扉を致しております。

○ 12日(日) 14時 天武天皇例大祭 於 本堂
奉祝天武天皇ご即位1350年 櫻本坊創建1350年
どなたでもご参列頂けますが、神前拝礼に不敬にならない服装でお越しください。