GAGA | ブログ@櫻本坊

やまと ことのは つづり

知恵の実践とは

「道を学ぶこと(もの) 即ち 人を愛すること(もの)」
-櫻本坊第65世住職 良海 書

知識 :knowledge、だけではない。
知恵 :wisdom、あってこそ人は、人の道を知ります。

「めぐみ(恵み・慈み・愛)」を知ることは、私たちがいかにして生きるべきかを知ること。

そして、その知恵を実践すること。

人への感謝と敬意を伝えるだけでなく、自身がまずは、愛を実行すること。

すべての道に、共通すること。
Anju

時間と選択を生きる

生きるという選択

先週に続き、本日22日は非常勤講師として、兵庫県 甲南大学 「死生学 〜日本の死生観〜」の講義をさせて頂いております。
今週は、もっと身近な「家族の死」とどう向き合い、どう「生と死」を捉えていくか-

私たちは全員、いずれ100%死にます。
私たちが全員、いずれ必ず大切な人・家族の死と直面します。

人によって、タイミング・寿命が、違うだけ。
与えられている時間は皆同じで、その中で何を想い、何を選択し、どの言葉に出会い、どう行動していくのか、が違うだけ。

1番この講義でお伝えしたいのは
「選択肢は、常に目の前の時間の中にある」
ということ。

どのような状況に陥っても、真っ先に相手に「ありがとう」と伝えれる強さが、本物の優しさであるということ。

悲しみを消したり、後悔を克服することはできなくても、今を、肯定的に生きる選択はできる、ということを伝えたい。

あの人のため。自分を愛してくれる人たちのために、自分が愛する人たちのために。

皆さんが、今の時間の中で選択する想いが、誰かの今日という1日を笑顔にできる力となりますように。

そんな願いを込めながら…毎年、学生さん達の眼差しと向き合えることに、感謝で一杯です

Anju

「だいじょうぶ」を伝えたい

「だいじょうぶ」を伝えたい

本日15日は、兵庫県 甲南大学にて、非常勤講師として「死生学」の講義 「日本の死生観」を、担当させて頂いております。

様々な分野の教授 研究者 博士の方々が、それぞれの観点から捉える「死生観」-
今までと違う、張り詰めた空気感が漂う大学内ですが、長期のオンライン授業を経て、対面授業になった学生さんたち。

その姿勢は、去年とは違うものです。

当たり前は、当たり前ではない–

身をもって、みんなが一緒に経験しているからこそ、今この瞬間を生きることの重み、一期一会の重み、学校に通える・学べる・夢を追えることの尊さ。本来すべてが「非日常」な中を、共に生きています。

自分の命を燃やしていくのは、誰でもない、自分自身。

この激動の世界で、生きていくことを受け身とせず、自発的に「生」に気付き真っ直ぐ歩んでいってほしいから。

そして、人生のさまざまな道に迷う時、そっと寄り添ってくれる言霊や場所が欲しい時…自然や社寺という環境が、いつもそこで用意されていることを、知ってもらいたいです

Anju

*極めて現実的で「実践的」である修験道の世界観から、「死」をメインにお伝えするのではなく、「生」を前向きに見つめ直して頂き、「明日からではなく、今から出来ること」を考えるきっかけになれば幸いです

講義は来週22日も続きます

すみのはしまで。

例年より遅く、大講堂の紅葉が真っ赤に。
ゆっくりゆっくり…色づいていく様子を見て感じることは、生命は葉っぱの端っこ(先端)にまで、きちんと巡っていることの事実。
すみのはしまで。
イノチはめぐる。
Anju

心の距離

ぴあ発行「お守り・おみくじ・おふだの本 関西版」雑誌内に、聖天縁結び絵馬・九重守が紹介されました。
本書で編集長さまも記されていますように、
この刻々と変わる状況下で、参拝者側の、社寺への参拝を控えさぜるをえない、でも神仏へ祈る心は持ち続けたい。
社寺側の、祈りと共に人々に寄り添いたい…そんなジレンマの中でベターな方法を、両サイドどちらも模索しています。

参拝が第一ではありますが、社寺・神仏との結ばれ方で、唯一永遠に変わらないことは、そこに心があるかないか。心の距離。そこにすべてがつきます。

いつか必ず時機をみて…実際に皆様の笑顔を拝見できる日が、1日でも早く迎えられますように。

Anju